大和但馬屋日記

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まづ、ごごごめんなさい本当に軽率でした>フロア数。今さら遅いですが書換へ。本当に申し訣ないです。サントラの曲名のことを言へた義理ぢやない‥‥
で、その他の部分について。

初耳だったのは「セーブデータを1つから2つに増やすと、プログラムやデータ部分の合計を半分かそれ以下にしなくちゃならない」というところ。えー、セーブいっこ増やすだけでゲームのボリュームがいきなり半分(かそれ以下)になっちゃうんですか。クエストいっこけずるくらいで済むもんだと思い込んでました。それなら無理はいいません。

「セーブデータを1つから2つに増やすと、プログラムやデータ部分の合計を半分かそれ以下にしなくちゃならない」といふのは私の紛らはしい言葉で少し意図に反する伝はり方をしてゐる様なので補足させて下さい。セーブデータに密に関はる部分を除いては、プログラムやデータの容量は減らす必要はありません。例へばファイルを二つにしたからといつて3Dダンジョンのグラフィックの種類を減らしたりBGMの曲数を減らしたりキャラ絵を無くしたりする必要は皆無です。
昨日セーブデータのことを「当然圧縮されたデータだらうから」と書きましたが、よく考へたら「ふっかつのじゅもん」を表示する訣ぢやあるまいし、圧縮して可変長のデータサイズにすることにメリットはありません。故にセーブデータはベタ持ちだと仮定します。
で、セーブデータといふのはたぶん次の様な内容でせう。

  • キャラ固有のデータ(十六人分)
    • レベルやHPやTP等のパラメータ
    • 職業や装備アイテム、取得スキル等といつたフラグ
    • 名前の文字列
  • ギルド全体のデータ
    • 所有アイテム
    • 所持金
    • ギルド名
    • パーティ編成
    • セーブ時のゲーム内時刻と地点
  • 街のデータ
    • プレイヤーが商店に売つたアイテムの種類と数(新アイテム発売の為に必要)
    • 酒場のクエスト管理フラグ(未受領/受領中/達成済)
    • ストーリー全体のイベント管理フラグ
    • モンスター図鑑とアイテム図鑑フラグ
  • マップ関係
    • 35マス×30マス×全体フロア数分の手描き地図データ
    • 地図に残すメモの文字列
    • FOEの出現状況(一度倒してから何日経過してゐるか)
    • 宝箱を開けたか否か
    • 一方からしか開けられない穴を通つたか否か

漏れはあるでせうがざつと思ひ付く限りでこんなものかと。
それぞれが何ビット、何バイトのデータかは窺ひ知れませんが、例へば手描き地図の一マスを表現するのに1バイトを要するとしたら、一フロア分で1050バイト、十フロア分でその十倍(約10kB)にもなりますよね。実際はもつと頭のいい効率的な構造になつてゐるだらうから半分とは言はないまでも七割程度には収まつてゐると思ひますが。
これに対し、酒場のクエスト管理は(未受領/受領中/達成済)を2ビットで現してゐるとして1バイトで四クエストは賄へます。逆に言ふと、クエスト全部の数を半分に減らしても恐らく数バイト程度の容量しか稼げないでせう(クエストが全部で幾つあるか知りませんが、百個あつても保存に要するのは先の計算上ではたかだか25バイト)。
まあ、そんな風に考へるとセーブファイルの大きさに影響しさうなのは何をおいてもマップデータであり、キャラのステータスがそれに次ぐだらうなと推測できます。セーブデータを半分にするにはマップの広さやキャラ数を半減させないとどうしやうもありません。
ROM容量が何ギガバイトにならうとも、セーブ領域が小さければそれに依存する「ゲームの規模」は限られてしまひます。これはつまり企画書や仕様書レベルでの「できること」が減つてしまふといふ訣です。そして、ちよつと調べたところでは、やはりセーブ用のチップの容量は数十キロバイトのオーダーである模様。手描きマップを売りにしてしまつたこのゲームにおいてセーブデータが大きくなるのは不可避であり、「セーブ容量を一杯まで使つてしまつた」といふのは嘘偽りのない本音だつたらうと思はれるのです。
「愛が足りない」等といふつもりはなかつたのですが、まあ、「一人一本買へやゴルァ」といふ売り手のエゴで物事が決つてる訣ではないことも理解してあげて頂ければと、まあ幾つかのゲームの制作現場に身を置いたことのある自分としては思はずに居られなかつた次第です。夢は夢として。
もちろん私もゲームに歯に衣着せたりするつもりはないわけですが。