大和但馬屋日記

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現実の自由度

  • 2007年04月17日 DocSeri 遊戯 セーブ領域用のメモリってNDSの仕様上で容量固定なんだろうか。FC/SCF時代はかなり内部設計を弄れたようだったけど。
はてなブックマーク - 2007-04-17 - 大和但馬屋日記

前にも書いた通りで、「固定」ではありませんが、選択肢はそれほど多くないでせう。FC時代の様に中身がスカスカのカートリッジな訣でもないのは見れば分る通りですし、それを除いても時代が下るほどカートリッジ内部の拡張の「自由度」は下つてゐます。ハードウェア自体のスペックが向上して、大抵のことはソフトウェアで実現できる時代になつたのだから当然だと言へませう。といふか、時代の主流はゲーム側で機能拡張できないディスクメディアなのだし。
狂牛病騒動以前の吉野家商法ではありませんが、放埓なカスタマイズを許さないことでDS用ゲームカード全体の生産効率を上げてコストダウンを図られてゐるだらうことを考へても、選べるメニューは精々「並盛・大盛・特盛・味噌汁付」云々といつた程度のものとみて強ち外れてはゐません。念の為付加へておくと、DS用ゲームカードの生産はどのソフトメーカーの製品もすべて任天堂が一元的に行つてゐます。
で、セーブ用のチップについて何かいい資料はないかと探してみたら、こんな記事を見つけられました。

上記に始まる一連の記事の中に、記事主の方が自分で解析されたといふ主だつたソフトウェアで使用されてゐるセーブ用チップの一覧が示されてゐます。
このリストにある範囲では六種類、大まかに512kビット以下のものがEEPROMと呼ばれるGBAなどと同等の書込み可能なROMであり、2Mビット以上のものがフラッシュメモリです。これをみると大抵のゲームはEEPROMの64kビット(8kB)で事足りることが分りますし、またセーブデータの蓄積がゲームの肝になるタイトルにはフラッシュメモリが使はれてゐることが分ります。「大は小を兼ねる」といふ訣にいかないのは、やはりチップの種類によつて製造コストに大きな壁があるものとみて良ささうです。あと、読書きの速度や書込み回数の上限(物理的にメモリが破壊される上限)の点でフラッシュメモリはEEPROMに比べて大幅に劣るといふ話を別のところで聞きました。
仮に2Mビットのフラッシュメモリを採用したとして、セーブデータを二重化したら一つのセーブデータに使へるのは最大でも128kバイト。昨日挙げてみた要素を保存するだけなら十分に潤沢な容量である気もしますが、さて実際はどうでせうか。こればかりは大事なソフトを分解してみないと何とも。
将来の話をすれば、ゲーム本体のROM・セーブ用メモリ共に高性能なものに更新されることは間違ひないでせうが、それを決めるのはあくまで任天堂ファミコン時代のコナミの様に好きな様にカスタマイズしたカートリッジがサードパーティから出てくる可能性は、まづ考へられないと断言しても間違ひではないと思はれます。