大和但馬屋日記

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DeNAの偉い人が言つたといふドラゴンクエスト」は非常に素晴らしいゲームですが、これを一発でつまらなくする方法があります。云々。面白いゲームを詰らなくする方法なんて、わざわざ人に説く様なものではあるまい。何か一つゲームを台無しにする要素を入れれば済む話であり、「クレオパトラの鼻があと少し低かったら云々」と大昔から言はれてゐるのと何も変わらない訣で、つまるところこんな発言はどうでもいい。では、裏返つて面白いゲームを作る方法論はどうなのか。

――つまり、ユーザーが心地よく遊べるゲームの設定というか前提、すなわちゲームバランスを的確に保つことがソーシャルゲームのおもてなしだというわけですね。
小林氏:このゲームバランスを1人の天才を中心にして作るのか、それともテストプレーによって何度もトライしながら調整していくか。いろいろなアプローチがあるのですが、ソーシャルゲームではデータベースの数字を見つつ、実際にユーザーと高頻度に対話を繰り返して変えていくということが中心になります。まさに「ゲームの真髄」との格闘だと思います。
――「ゲームの真髄」とは。
小林氏:ユーザーが面白いと思うものが、外を歩いて敵を倒して成長する……というように全く同じ概念であるにもかかわらず、わずか数字1つでどうしようもなくなる。その面白さを作り上げるのにどれだけの精力を注ぎ込んでゲームを作るかか、ということです。

尤もらしいが、これもなあ。
面白いゲームが面白いのは、ゲームバランスが優れてゐるからではないよ。
商業的に成功してゐるのなら問題はない、それはその通りであるとしても、こんな小手先の方法論が何より大事だとする連中の作る物も、それが受容れられてしまふ世界も、つまらねえなと思ふ。
「このゲームはバランスが取れてゐるから面白いですよ」なんて誘ひ文句に人が乗つかる訣もないのだし、彼らの作るゲームにしたつて成功の秘訣は他にある筈なのだ。もちろんそんな「秘訣」をさう易々と人に話す筈もないから、こんなどうでもいい話で煙に巻いてゐるだけなのだらう。