大和但馬屋日記

はてなダイアリーからの移行中

CSS再構築まとめ

一通り作業を終えて、再構築前のものと見比べてみた。細かいところが随分異なるけれども、もちろん作り直した今の方がオレは良いと思つてゐる。
そんな瑣末な部分は良いとして、今回デザイン自体を一から作り直さなかつたのには一応の理由がある。

  • 新しいのを考へるのが面倒だつたから
  • このデザインがそれなりに気に入つてゐるから

といふのはこの際関係ない。あくまで今回の目的は「デザインすること」でなく「CSSを書くこと」にあつたから、といふのがその理由だ。一からデザインしながらの作業ではその目的がぼやけてしまふ。新しいデザインが一発で決まるわけはなくて、何日もかけて試行錯誤することになるだらう。それはそれで楽しいが、また別の機会にしたい。
なぜCSSを書き直したくなつたかといふと、id:yms-zun:20040311#1078941613に記した通りである。自分で書いたものが自分でメンテナンスできない代物になつてをり、それが我慢ならなかつた。特に「プロパティの継承」について全く意識してゐなかつたので、新たな何かを書き加へるたびに「熱海の温泉旅館*1」状態になつてしまふ。だから今回はそこを常に意識したつもりなのだが、いざ実践してみるとまだまだ甘い。特にmarginとpaddingのポリシーを最初に固めておかなかつたために、ブロック要素が出てくるたびにいちいちそれらを指定し直すハメになつてしまつた。なんとも面目ない。次からは気をつけよう。一応、注釈等を除いた素のCSSファイルにして8.14KBだつたものが5.26KBまで小さくなつたので、成果はあつたといふことで。
思ふに、見た目だけを弄る行為は「表現」であつてデザインではない。デザインとは、たんなる表現に留まらない。ユーザビリティなる言葉もそろそろ消費し尽されてきたが、ではユーザーの利便性に尻尾を振ることがデザインかといふとさういふわけでもない。近視眼的なユーザビリティの重視は、しばしば熱海の温泉旅館化を招く。デザインするといふことは、作者の表現とユーザーの利便性の間を合理的に結びつけようとする行為だとオレは思つてゐて、その「合理的に」といふ部分こそがとてつもなく厄介かつ面白い部分ではないか。
WEBでこれを実現するには、今のところHTMLを正しく理解しつつスタイルシートを適切に記述するしかない。幸い「HTMLを書く」ことについては、はてなダイアリーは比較的十分なレベルのソースを書き出してくれる。だからこそ、かうしてスタイルシートを使つていろいろ試すことができるわけだ。
などと偉さうなことを言つても、オレのレベルはご覧の通りの情けないもの。より高いレベルの実践はカススタon はてな(サムネイル版)にある皆様のダイアリーでどうぞ。

*1:行つたことはない