大和但馬屋日記

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誰かにとつての夢と惡夢

昨日のシンガポールGPの公式ダイジェスト。フェラーリにとつては惡夢そのもの。再生はリンク先で。

さて、夢と惡夢といへば「この世界の片隅に」。そのブルーレイ盤が届いたので觀賞してゐたら、随分と映畫に手を加へてゐることが判つた。ざつと氣附いた變更箇所は以下の如し。

  • 玉虫が樹液から距離を置いてゐる
  • 三月十九日の空襲時、すずさんの足許の籠の中の土筆を削除
  • 六月二十二日、呉驛頭で晴美ちやんのランドセルが消滅しない
  • 同日、防空壕を出てから漏斗口に向ふ途中、行く手を覆ふ黒煙を削除
  • 同じシーン前後、街をひらひらと白い包帯の樣な布が舞ひ飛ぶ樣子の追加
  • 色温度の調整

下三つが判り易い様に同じ条件で撮影してみた。上がiTunesStoreで配信されてゐる上映と同じ版、下が修正後のブルーレイ版。


左のカットの巨大な黒煙が消えたのはおそらく映畫完成後にまた明らかになつた事實が反映されたのだらうか。包帶はよく分らない。右の漏斗口の縁にも一枚ヒラヒラしてゐて、この後起ることを考へると不吉の象徴にも見える。
色温度については普通に映畫らしい6500Kに合せたものになつてゐるので、某映畫の如き眞つ赤つ赤に改惡されてゐる訣ではない。
それにしても、ここまで手を加へたものとは別に「長尺版」を作らうといふのである。たぶんこれら既存のシーンもまた相當に手を加へられるに違ひない。それをいつ觀られるのかは分らないけれど。