「スプラトゥーン2」新モードのサーモンランといふブラックバイトをするゲームをやつてゐる。バイトの稱號が上つてくるとそれまで見たことのないステージが巡つてきて對處のしやうもなく失敗してしまふ。ハコビヤつて何だ、ヒカリバエつて何だ???
仕事が上つてから誘はれて「メアリと魔女の花」を觀た。何を言つても野暮だから映畫の筋立てには觸れないでおくとして、その映像の平板さが氣になつた。出來が惡い訣ではないが、どうにも物足りない。一言で言へば「古臭い」。それは一つには今時の低豫算の深夜アニメですら、いやさ低豫算ならばこそ多用されるデジタルエフェクトの類が殆どかけられてゐないことによる印象だらう。何もビカビカギラギラとエフェクトを飛ばせば良いとは思つてゐないが、安い映像に深みを出す工夫など幾らでもあるのに、たぶん意識的にさういふのを排除して、では「やつぱり手描きはええねえ」と言へる畫面になつてゐるかといふとそこまでではない。重ねて言ふが出來は惡くない、しかし明らかに物足りない。引算による美しさではなく、足してないことによる物足りなさしかない。
ではエフェクトをふんだんに使ヘば足りる様に見えるのかといふとさうでもなささうに思へるのがもう一つの要因。レイアウトが壓倒的に物足りない。映畫のスクリーンを意識したレイアウトの様に思へないのだ。構圖の取り方、動きの範囲。手堅い。カメラで言へば標準レンズだけで撮つて、その枠の中でだけ芝居を完結させてゐる様だ。だから、見てゐて疲れることもない。過度の緊張に煽られることもない。家のTVで家族で見るには丁度いい映畫だと思ふ。貶すつもりではなく、さういふものとして作られたなら惡い映畫ではなかつた。そんな感想。