大和但馬屋日記

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「なんでも作るよ」を見てきたよ

yms-zun2005-05-11

話題のMonkeyfarm なんでも作るよ。の個展に行つてきた。例によつてスウプさんと。
ボトムズには全然詳しくないんで実際のところ何ドッグか知らないけれど、四メートルのロボットが立つてた。すごい。
かうして形になつてみると、巨大ロボットが如何に無茶で有り得ない存在かといふことがよくわかつた。地上で人間が動かせるものとしてはこの大きさが物理的に限界だらうし、この大きさでは人が乗つたらメカの収まるスペースがないし。
あと、大河原邦男のデザインの良い点と悪い点も、実物スケールになるとよくわかる気がした。上半身は合理的で説得力があるけど、下半身がどうもちぐはぐで、同じ技術的基盤に立つた設計といふ感じがしない。などなどアニメの画面やプラモデルなどではどうしても分らないことが、「実物」として目の前にデンとあるだけで圧倒的な情報量として見えてくる。作者倉田光吾郎氏の、本当に作つてしまふパワフルさと細かなディテールへの目の配り方に感服。
近くで見るのと少し離れて見るのとではまた全然違つて見えるのも面白い。正直、生で見ると「下半身が貧弱かな?」と思つたが、会場にサンプルとして置かれてゐた近日発売の書籍「タタキツクルコト 1/1スコープドッグ制作日誌 (ココログブックス)」の中にある写真で見るとカッコいいバランスで撮れてゐる。これだから物の見た目は分らない。絵作りの参考にもならうといふもの。天井につかへさうなビルの中だけでなく、外で立つてゐる様子も見てみたいものだと思つた。
個展会場内のコンクリートの梁には燕が巣を作つてゐて、眼下の人の群れに戸惑ひながらも雛鳥に餌をやつてゐた。燕だつて巣を作るよ。