大和但馬屋日記

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よりよいF1の爲に

"迫力あるサウンドのF1エンジン"追求にルノーは反対「エネルギー効率においてマイナスに」
これはルノーが正しい。排氣熱のリサイクルによつてここまで小燃費で大パワーを絞り出せる樣になつたF1エンジンは誇るべき技術の塊だと思ふ。デカい音にエネルギーを浪費して遅い車なんて、ゆつくり交叉點を横切る頭の弱い兄ちやんの原チャリだけで十分だ。


ルーカス・ディグラッシによる、サーキットのデザインでライン選擇の幅を擴げる方法の提言。これはー九八九年のスパでマンセルが開發したライン取りそのものだ。左圖の緑色のラインがそれに相當する。元は右圖の様なコースだつたのが、コースの外側まで舗装されてゐるのをいいことにマンセルが縁石を乘越えて外を走つた方が速いことを見つけてしまつた。翌年からは他の全てのドライバーがそれを眞似たため、コースの縁石が撤去されて左圖の形が正規のラインとして改修された。結局、最速のラインが發見されたらその一本しか使はれなくなり、選擇肢などあつて無い樣なものとも言へるといふことでもある。スパはその後コースが再改修されて外側の縁石が復活し、トラックリミットの概念が導入されたことにより外側を走ることは事實上禁止されてしまつた。まあ、後に續くオールージュへの進入逮度を抑へる爲にさうせざるを得なかつたのだらう。
廣い鋭角コーナーでラインを判りにくくする例としてはCOTAの一コーナーがある。急な上りの頂上で平らになつたところにブラインドコーナーがくるのでブレーキングのフロント荷重が拔け易く、安定したラインをトレースするのが困難になつてをり、コース設計としては上手くいってゐる方だと思ふ。