大和但馬屋日記

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キネマ旬報べストテン

キネマ旬報べストテンで「この世界の片隅に」が一位を獲つてアニメ作品としては「トトロ」以來、監督賞はアニメ作品として初と報じられてゐる。これに對する片渕監督のコメントが「過去のアニメーションの先達の積重ね」であるとし、特に高畑勲氏の名を擧げたのは印象深かつた。同賞に名を殘す者として宮崎・高畑ではなく宮崎・片渕なのが収まりが惡いと感じてをられるのだらうな、と無責任な外野が言ふのも野暮ではあるがさう思つた。「じゃりン子チエ」の映畫を觀たくなつたな。

それにしても、實際驚くべきは「シン・ゴジラ」が二位を獲つたことである。だつて、ゴジラ映畫だよ? まさかこんな世の中が來るなんて誰が思つた? 今まで怪獸映畫を見下げてた多くの人たちはともかく、ガメラが好きな怪獸ファンだつて予想し得なかつただらうし、ましてゴジラファンからすると驚天動地以外の何物でもなからう。昨年の夏には「凄いものを觀た」と思つたが、今また「凄いものを見てゐる」と思ふ。「ジ・アート・オブ・シン・ゴジラ」は買つてあるもののあまりの物量に氣壓されてまだちやんと讀めてゐない。S君が參加してゐたことも氣付いてなかつたよ…インタビュー後でじつくり讀みます。今は狂ほしく「片隅」熱に浮かされてゐるので、BDが届いたら改めて。

まあキネ旬べストテンなんて普段は氣にも留めない癖に今年となるとかうぢや。我ながら呆れる程に現金である。