大和但馬屋日記

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塚口さんさん録

友人K氏とR氏と共に塚口さんさんタウンへ行つた。塚口ヘ行くのは初めてだが、昭和の驛前ショッピングセンターが今も何とか持堪へてゐるといふ感じ。頑張れ。

何十年振りかのドムドムバーガーを晝食にいただいてからサンサン劇場へ。全席指定ではあるが古きよき映畫館だなあ。「ガルパン」の時に來てみたかつたけど機會がなかつた。「この世界の片隅に」友人達は初めてで自分は八囘目。日本語字幕版としては二囘目だ。正月に引續き、自分はどちらかといふと周囲のお客さんの反應を樂しんでゐた。一番笑ひが起るのはやはり「びつくりしたあ」だな。そこに到るまで細かい笑ひを仕込んできて、ここで爆發する感じ。でもそれは空襲の後でもあつて、そして…といふ一番大きな罠でもある。原作通りでありつつも、映畫ならではの仕掛けになつてゐるのだ。

上映が終ると拍手が上つた。まあ、この劇場ならさうなるのもわかる。少しばかり殘念なのはスクリーンのフォーカスが甘く、最後のエンドロールの繪物語が内容を知盡してゐる自分でもよく讀み取れない程だつたことで、果して初見の友人にはさつぱりだつたやうだ。まあ、ちやんと映つてゐても初見では大體看過すんだけどね。俺なんか初囘は「何か見逃してはならないものを見逃した」と気付いたのが最後の最後だったよ。あとは御定まりの原作コースだつたけれども。

見終つても特に感想などは言ひ合はないまま、R氏とはお別れ。あまりこちらから聞き出すのもアレだし、處理できない感情を味はつてゐるのだとしたらそれが一番だ。俺は二囘目を觀るまで何も吐き出せなかつた。

引續きK氏宅で泊り。