大和但馬屋日記

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クロムクロ」最終囘。どうでもいいけど「クロムクロ」と「キルラキル」は似てるな。
第一話で上つたテンションそのままに走り切つた、といふところまでは行かなかつたけれどもまあ色々な意味でピーエーワークスらしい感じではあつたかな、と。終つてみれば、おどろおどろしいタイトルに反してメインキャラ周邊では誰も死なない呑気なロボットアニメといふ體だつたのが逆に少し氣になるところ。エフィドルグ側の襲撃者は概ね戦死してゐるし、それだけの覺悟でもつて攻めて來てゐるのに對してこれで良いのかといふ氣がするし、周邊の少し外側の人々も結構エグいことになつてる筈なんだよね。
まあ昔からのロボアニメからしてさういふもんだと言へばそれまでなんだけど、この作品くらゐのディテール描冩の中でそれをやられると、例へばハウゼンやその息子のカメラ君の様な異様なキャラだけが惡目立ちしてしまふ。如何に創作の中とはいへ、彼等親子の様な存在には何らかの報ひがなくてはならないのではないか。でなきやムエッタの攻撃からカメラ君を庇つて負傷した軍人や、エフィドルグから洗腦を受けて癈人同然になつたオペレーター、虐殺された非戰闘職員なんかが浮かばれないなあと思へて後味が良くない。別に彼等親子が死ねばいいのにとは思はないけど、彼等の居場所の與へ方といふか、落し前の着け方は何かしらあるベきだつた。どこか壊れた少年が、實はもつと壊れた大人の息子だつたからまあ仕方ないか、なんてのはフォローになつてない。
これが一クールアニメだつたら、さういふ枝葉はブッ千切つてテンポ良く話を囘してくれるだけで十分満足できたと思ふのだけど、二クールもかけた割に話の風呂敷をあまり擴げなかったのならば、さういふ部分を疎かにはして欲しくなかつたなといふのが一番大きな感想。後半になる程盛上る様な作りでなかったことは、それはさういふものとして評價して良いと思つた。ただやはり尺の使ひ方は冗長で、一話分の話に二話かけてる印象は拭へない。
好きかどうかで言へば好きだけどちよつと文句は言ひたい、といふレベルの話。京阪電車の出るアニメは良いアニメ。京阪ぢやなくて地鐵だけど。