大和但馬屋日記

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吾輩はアンチソニーである。
親譲りといふ訣ではないから子供の頃から損ばかりしてゐるつもりもないが、守口で生まれて寝屋川で育つたといふ地縁は無関係でないのかもしれない。中坊の頃のオーディオブームの最中、小遣ひを遣り繰りしてカセットテープを買ふ時からして、ソニー製品を買ふくらゐなら他のメーカーを探すくらゐだつたし、自分でラジカセや所謂「うぉーくまん」やMSXパソコンを買ふ場合でも、シャープやサンヨーや松下の製品を買ひこそすれ、ソニーの製品は選択肢に挙がることすらなかつた。そこには関西人的な東京へのヤッカミみたいな物が含まれてゐたかもしれない。八十年代的軽薄短小で「オサレ」なセンスが大嫌ひといふのもある。
そんなソニーがゲーム業界に参入すると聞いて、当然「ウゼェ」と思つたことは言ふまでもない。その年に働き始めた当時の会社の上司に後にプレイステーションで大ヒットした元祖音ゲーをリリースするSMA所属のミュージシャンの人が居たからさういふ態度は噯にも出さなかつたけれども、個人的にプレステを買つたのは「グランツーリスモ」が出た時であり、「グランツーリスモ」に惹かれた理由もその昔「Oh! X」で先進的な記事を書いてゐた二人のライターが制作に参画してゐたからといふ理由なので、結局のところソニーではなくシャープの文脈で購入に至つたにすぎない。
それでも初代プレイステーションの頃は、まだ良い仕事をしてゐたと思ふ。車ゲーム好きの立場からロクなコントローラーを出さなかつたといふ恨みはあれど(セガ万歳!)、SCE自ら面白いゲームを沢山リリースしてゐたといふ事実を認めるには吝かではない。
しかし、今世紀に入つてからは、色々と酷い部分ばかりが目について、目を覆ひたくなることばかりだ。その辺りについてはゲートキーパー問題 - Wikipediaでも参照してもらへれば一目瞭然。もう金輪際ソニー、なかんづくSCEの出す物に金など払ひたくないといふ気持ちですらある。
こんな詰らないことをカミングアウトしようと思つた決定的な理由はこれ。Wii Uと共に始まつたソーシャルサービス「Miiverse」において、SCE World Wide Studioの代表が「I Love PS」と書込んだ上、プロフィールで自らのTwitterに誘導する規約違反を行つたといふ話。もう、呆れて物も言へない。どうも、当人的には「やったった」といふ感じらしいが、そのセンス自体が極めて「下品」としか言ひ様がない。正にDQNの行動そのまんまである。
自らオサレをもつて任じるソニー好きな方々におかれましては、かかる行動をどの様に捉へておいでだらうか。俺はもう、さういふ人のセンスをこそ嘲ひたい気持ちで一杯です。何なのあれ。
大阪市長とか武雄市長とかが持て囃されてたり、世界的企業の重鎮がこんなことをやらかしてたりするのを見てゐると、一億総DQN化してしまつてゐるのだなと思ふ。情緒に流される結果がこれである。これが国家の品格といふものか。