大和但馬屋日記

はてなダイアリーからの移行中

yms-zun2010-09-09

書かうと思つて忘れてゐた「きららキャラット」十月号掲載分の「GA」の感想。まづ何より、冒頭の二本のコマ運びの見事さ。この僅か九コマで、(美術部でない)GA三年生グループの、漫画的にデフォルメされたキャラ配置の一年組とはまた違ふ空気が表現し尽されてゐる。これだけでもう満足しても良いのだが、そこから次のシーンへ転換して全体に至る構成もまた見事。今回は「ぶちさん回」といふべき話で、彼女を軸に「GA三年→幼馴染の後輩(如月)→またGA三年」といふ三つの場面を繋いで、それぞれで見せる表情の違ひとともに彼女等の現在と過去と未来、さらには来なかつたもう一つの現在までをも一遍に描き出してしまつた。その種の散らし方と繋げ方の緻密さには舌を巻くしかない。とどのつまり前月分と同じ様に、「すごいもんを読んだなあ」と。もちろん、ただの四コマだから軽く流して読んで良いのだ。

あと、同誌では「キルミーベイベー」が気に入つてきた。ネタの転がし方が上手い。