大和但馬屋日記

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今日のゲーム(九月二十七日)

FORMULA ONE 2004(PS2,SCEI)

F1日記の方に少し書いたが、発売日に購入した。中国GPの前日に発売して上海サーキットを体験できるといふのは、タイミング的にはなかなか。とはいへ、やはり開催前のサーキットをデータから起こしただけといふことで、他のサーキットに比べるとコース再現度の方は今ひとつ。まあ、あんなに路面がバンピーだつたなんて、いくら資料写真を集めたところでわかるはずもないし、仕方がない。それよりもゲーム開発者が頭を抱へたのは発売日直前にドライバーラインナップが大幅に変つてしまつたことだらう。まさかトゥルーリがゐなくなるなんてねえ。「その年のデータの完全再現」を目指すあまりに翌年の開幕直前まで発売がずれこんだ前作「2002」とどちらが良いかはマーケティング的には難しい判断だらうけど。
で、今回はとりあへず第一戦から順にタイムアタックモードでサーキットの雰囲気を掴むことにした。操作をプロフェッショナルにして、アルバートパーク、セパン、サキール、イモラ、カタルーニャモンテカルロ、ニュルブルク、ジルヴィルヌーヴまで消化。やはりヨーロッパスタイルのサーキットの方が走ってて楽しいな。セパンはまだしもサキールは全然面白くない。上海もまた然り。こんな設計をした奴はどこのヘルマン・ティルケだ。何というか、コーナーの構成ばかりでなく起伏の利用の仕方とか周囲の風景とか構造物まで含めてあまりに人工的すぎて、難所もただ意地悪なだけの様に思へて仕方がない。まあ、これはゲームの責任ではないな。
走つてみた感想としては、前作「2002」と比べると挙動が全くの別物になつてしまつた。正直に言つて、これはいただけない。前作の場合、まず「F1マシンを乗りこなすこと」といふハードルがあつて、その御し方がわかれば自然にタイムが上がる様になつてゐた。今作では「ラインをトレースできるかどうか」だけがポイントになつてゐて、「車を運転してゐる」といふ感じが全くしない。GTフォースを使つてゐても、ハンドル操作がダイレクトに伝はつてゐない感じだ。コックピット視点だとそれが顕著で、俺自身の腕の動きと画面内のドライバーの腕の動きが全くシンクロしてゐないのはどうしたことだ。こちとらハンドルをフルロックさせてゐるのに、画面の中のハンドルはほぼ正位置のままだつたりする。シケインでの切返しなども妙に鈍い*1
要するにハンドルコントローラを使つてゐても、十字パッドで操作してゐるのと変らない操作感覚なのである。内部処理もその様になつてゐるのだらう。そのくせ十字ボタンには対応してゐないからわけがわからない。十字ボタンが無くても個人的には別に困らないけれど。前作で「F1の運転つて難しいけど面白え〜」とばかりに楽しんだだけに、今回の出来はかなり残念だ。
実は、今作を買つた一番の理由はウィリアムズFW14やジョーダン191、ロータス72などが使へること。隠し要素なのでまだ試せてゐないが、まあそれらが使へる様になるまでは頑張ることにしよう。F1気分を味はふためだけなら「2002」で遊んだ方がよい。
グラフィックは随分よくなつた。特にステアリングに表示される速度計パネルなどは非常に見易くてよい。エンジン音もかなりのもの。あと、メニュー構成もわかりやすくなつた。前作はプレステタイトルにありがちな「中途半端にクールでグラフィカルなインターフェース」だつたために扱い辛くて往生したが、選択項目の多いゲームではベタな構成に徹した方が良いに決まつてゐる。

*1:コントローラ設定で反応をクイックに設定しても