アメリカGPがつまらなかつたとか、チャンピオンがほぼ決つてしまつて残念とかいふ感想は、日本GPがチャンピオン決定戦になるかもといふ特殊な状況が目の前にあつたから出てくるものでしかない。それが悪いといふつもりはないが、そこに目を奪はれてあのレースを過小評価しては、あれほど素晴しい走りを見せたライコネンに気の毒といふものだ。ミシュラン勢の中で、雨中の第二スティント*1にミナルディより速いタイムを出したのは彼だけだつたのだから。チャンプ争ひの可能性を鈴鹿に残したのは、彼自身の力によるものだ。
それはそれとして、今年のチャンピオンはマイケルのものだらう。さうあるべきだと思ふ。ファンだから云云ではなくて、今季六勝もしたドライバーがチャンピオンになるのは当然だ。より多く勝つたドライバーが報はれる。さうあるべきだ。
その前提で、鈴鹿でもしもの奇蹟が起きたとしたら? もちろん、面白いに決まつてるぢやないか。
*1:タイヤ交換でレースを区切る呼び方
