大和但馬屋日記

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縞々恐怖症

フランスGPが久し振りに復活。しかもポールリカールでの開催は一九九〇年以來。

近年のポールリカールはテスト専用コースとして教習所よろしく樣々なレイアウトを取れる樣に整備されてゐて、ランオフエリアをすべて舗装してゐる關係で、タングステンを練込んだといふ特殊なストライプ模樣のアスファルトが複雜な文樣を描く非常にサイケデリックな風景のサーキットとなつてゐる。これが自分は大層苦手なので困る。視界全體がこの樣な模樣に覆はれた時、自分の身に何が起るか分らない。それといふのも、前に皇居前の大きな横斷歩道を渡つてゐる時にクラッと目眩を覺えたことがあるからだ。

日差しの強い日に、眩しいからと視線を下げて歩いてゐたせゐでもあらうが、普通の横斷歩道の二倍程の横幅がある二重橋前のそれは視界を白く輝く縞模樣で埋め盡すには十分で、眼前の縞々が動くにつれて平衡感覺が急に失はれ、危ふく倒れさうにすらなつた。その時以來、ポールリカールサーキットの如き風景にはちよつとした恐怖を感じる樣になつてしまつたのだ。

まあTVで觀る分には平氣だけれども、現地に行つてみたいとは思はないサーキットとしては随一になつてしまつた。