大和但馬屋日記

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余つた18きっぷを売りに行く暇もないし、置いといても仕方がないので通勤に使ふ。往復で千円余かかるから、一日当り千円くらゐ損する計算だが、週末に売りに行つてもどうせ同じくらゐは買ひ叩かれるだらう。

夏に出てゐたらしい「成恵の世界」第十二巻に今頃気付いて買つて読む。ここのところ風呂敷がどんどん大きくなつて、正直ついて行くのも大変なのだが、もう面白いとかつまらないとかではなく最後まで見届けたいといふ一心で読み続けてゐる。決して惰性などではなく、その価値がこの世界にはたしかにあるから。一頁めくることに話がグイグイと前に進む勢ひと、とても一回で把握しきれない情報量でもつて語られるのは、どこまでも単純で前向きで青臭いお話。行けるとこまで行つてくれ。