大和但馬屋日記

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ロケットまつり12

yms-zun2006-08-19

数秒毎に脳がフリーズする様なコンディションながらもとにかく参加。林氏が新たに発掘したといふ、日本のロケット黎明期の厖大な写真資料等の一部を見る会になつた。故に最先端の刺激的な話は今回もなかつたが、その資料的価値の高さを考へるとある意味で最も刺激を受けた一夜となつた。
今、日本のロケット発射台がどこにあるかと問はれれば、それに答へられる人のたぶん殆どが「種子島」と答へて終るだらう。もう一つ、M-Vの発射拠点である内之浦のことを知る人はさう多くないはずだし(Mロケットも種子島と思つてる人は多さうだ)、その前身である道川の海岸に作られた発射実験施設のことなど知らなくて当然。たぶん地元でも似た様なものではないだらうか。もちろん当時を生きた人にはそれなりに派手なイベントとして心に焼き付いてゐたりもするのたらうけれども。
そんな道川海岸での、ロケット実験場としては素朴を通り越して粗末とさへいへる風景は、しかしその粗末さ故に一緒くたに写し込まれた当時の日本の暮しぶりとの対比が面白く、この上ない歴史的資料となつてゐる様に思へた。これがどこぞの空軍基地の様な施設であれば、今ひとつ時代感に欠ける「ただの記録」として済ませてしまつたかもしれない。
これら資料がそのまま埋もれたりしない様、宇宙作家クラブをはじめとする御一同には頑張つていただきたいものであります。今村さんちょうがんばれ。
イベントとしては、盆明けといふこともあつてか客もいつもよりは少なめのまつたり進行。正直、これくらゐが丁度いいかな。