大和但馬屋日記

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渥美半島再び

待望の週末がやつて來た。幸ひの好天で、逸る氣持に任せて遙々伊良湖岬へ自轉車を囘收に向つた。電車とバスを乘繼いで二時間剰り、まさか一週間も待たずにまた訪れることにならうとはね。今にして思へば船に乘つて鳥羽經由なら輪行で歸れたのかもしれないが後の祭だ。
バスを降りて囘漕店のバイクラックに自轉車の無事を確認し、中のカウンターで前に聲を掛けた人に禮を言つてからとりあへず食事をとつた。幾許かでも御金で返さなくては。
囘漕店の階下にはちよつとしたゲームコーナーがあつて、セガの初代「テトリス」と「スパIIX」と「DonDenまーじやん」、「電車でGo! 2」、「ランディングギア」があつた。ビデオゲーム以外では「NEW UFOキャッチャー」と「ワニワニパニック」とパチスロの古いのが二壹、羽根モノのパチンコが一臺。これで全部。何年前からかうだつたかも判らないラインナップだし何年經つてもこのままだらうが、どれもちやんと電源が入つて稼動してゐるのだから偉い。

テトリス」やつたらLV21で終つた。ブロックが最高速になつてすぐ詰んだといふ奴で、初心者に戻つた樣だ。これがアーケード系「テトリス」の操作感の手本になつてゐるのではあるが、今その手本としてイメージしてゐるものと實際にある物との手觸りにも少しギャップがある樣には感じた。まあ昔のゲームですわな。しかし當時この「テトリス」が出るまでのビデオゲームと出た後のビデオゲームはまるで異なる世界になつたのだ。まさにこの最終段階の壁紙グラフィックが示してゐる樣に。

いつまでも感概に耽つてゐる訣にもいかないので外に出てパンクの修理をする。海際の屋外に一週間、途中雨も降つたので覺悟はしてゐたものの、チェーンとスプロケットに浮いた赤錆を見るとそりや氣持が凹んでしまふ。チューブの交換は恙なく濟ませ、伊良湖岬燈臺から走り始める。

冩眞左手、南方沖の海上が不穏である。あそこ明らかに雨が降つてますね? 不安を抱へながらも走らなくては仕方がない。燈臺の処から三十分ほど走った動畫。
[:W600]
渥美サイクリングロードは全線がこの樣に整備されてゐる訣ではないけれど、この區間だけでも走りに來る價値はある。面白い。しかし赤羽根港の道の驛で休んだ後に再び走り始めたら果して沖に居た雨雲が上陸してきて雷雨になつたので、サイクリングは三河田原驛で打切つた。輪行袋に自轉車を收めて普通に電車に乘つてみたら車内に自轉車を直に持込んでゐる人が居て、何事かと思つて調べてみたらサイクルトレインのサービスをやつてゐるのだつた。知らなかつた。次はこれを積極利用するプランでも立ててみるか。

今日の全行程。日曜の分を含めても半島一周は終に叶はず、トラブルばかりで消化不良の感は否めないが、それも合せて樂しかつたとは言へよう。