大和但馬屋日記

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フェーズ1、2の定義に思ふこと

こちらも勢ひで焚書官さんの定義を借ります。

  • フェーズ1:ジャンルに飽きてない。ジャンル内の諸概念が面白い
  • フェーズ2:ジャンルに飽きてきたが、そのぶん自分の中に理想の**が生成されている

ビデオゲーム系のサイトといふかブログ界隈で特に目に付く気がする現象がある。それは明らかにフェーズ2に入つた人が「フェーズ1とかフェーズ0*1の人がどう思ふか」を無闇に深刻に捉へて、その視点から何か言はうとすることだ。ジャーナリスティックな見方といふことも可能といへば可能だが、それはゲハ板住人との同質化ともいへる。いや別にそれが悪いといふ訣ではないよ。
で、何だか知らないけど、ブログなんかに限らず、ビデオゲームに関する大つぴらな言説つてどれも判で押したやうに「フェーズ1以前の人にどうおもてなしをするか」みたいなことしか念頭に置いてなくて、それも作る人や売る人が言ふだけならまだしも、買つて遊ぶ方までが妙にさういふ層を気遣つた発言をしてしまふ。「○○な人なら楽しめると思ひます」とかなんとか。知るかそんなん(ごめん)。それだけならまだしも、「○○な人のことを考へてないからこの作品は駄目」とか。その○○な人つて具体的に誰のことだよここに連れて来い今すぐ。
かうした、フェーズ1以前の人を不必要に意識する言説が蔓延るのはビデオゲームにだけ特殊な現象なのかしらん。ハードのシェア語りとか販売本数語りと相性が良く、天気の話と同じくらゐネタにし易いのは分るんだけど、まあ、天気の話よりもつまらんなあとは思ふ。
「某2」に関していへば如何にもさういふ人に受けの悪さうなタイトルなので、余計にネガティブ評価ばかりが目に付くんではないかなと思つた。ただ、作る側が「フェーズ2」を主要ターゲットとして見てゐたかどうかも疑問だけど。ゲーム業界で「大作」をさういふ視線で作るのは難しいし、本当にそちら狙ひならばあんなに各界の著名人を集めて売りにはしない気が。
たぶんメーカー的には(あくまで表向きは)、「何年も前の一作目からのファンの人たちが今もフェーズ1のまま無邪気に新作を待つてくれてゐる」と考へてゐるのではないか。といふか、さう考へなければとてもやつてられないんぢやないかな。作つて売る側からすれば、フェーズ2以降つていふのは数も考へ方も想像しにくいといふか想像したくない相手だつたりするし。イメージとしては「フェーズ3」にまで至つた作る側の人たちが、「時に貴方は自分でこれを買ひますか」といふ問ひから目を逸らすやうな感じで。嫌な想像だな。
遊ぶ側は遊ぶ側で、自分はいつまでもフェーズ1に居ると思つてる人も多さうだ。ラノベ超反応もそのあたりから起きてゐる予感。
どうあれ、ワシは尻の評価が一番興味あります。

*1:ジャンルに入つて来ようとする人たち、あるいは一見さん、業界用語的にはライト層