大和但馬屋日記

はてなダイアリーからの移行中

ARIA The NATURAL #2

第一期から思つてたことをひとつ。サブタイトルをすべて「その、○○○‥‥」で揃へるのは語彙が貧相に見えるからやめてほしかつたな、と。言葉縛りとしてはセンスが悪い。
ともあれ昨日の今日で第二話。宝捜しと影追ひの話。街中を歩き回る話なので、それに相応しく凝つたレイアウトが沢山見られるものと期待したが、そちらの方向では全体的に残念な出来だつた。キャラ作画は安定してゐたものの、背景レイアウトは作業の量的な問題ではないからなあ。
最後の小道からゴール地点に辿り着くまでの演出は全く余計だつたと思ふ。そんな、無理してアニメ的に盛上げなくても良いから。暗い道を走り抜けて緊迫感を煽り最後に風景が開けるといふ手法自体、第一期第三話で既に使つたものだし。もつと普通の、何気ない演出で十分だつたのではないか。動画としては一番の見せ場で、なかなか凄い出来ではあつたと思ふけれども、こんなところに力入れられてもなあ。この分を第一話のパレードに回せてゐたら良かつたのに。
その後、視界が開けた後に見える景色も今ひとつ感動に及ばなかつた。どのカットも画面が狭苦しい。ワシが「ARIA」で見たいのは「これこれかういふ段取りの末に主人公達が感動しました」といふ「おはなし」ではなくて、主人公達が見ているのと同じ「景色」。それは制作側の表現したいものとは違ふかもしれないけど、視聴者としてのワシが譲れない一線でもある。
話の全体的な繋がりは良かつた。カフェの紳士と一旦別れたあと、地図を元に戻す過程でもう一度カフェに立ち寄るといふのは自然で巧い。やはりテレビアニメ、時系列的な演出やキャラクターの演技が如何に手馴れてゐても、風景の効果的な見せ方といふのはまた別の力量なのだなといふのがよく見える回だつたといへさうだ。
前半の、三人が小道を歩いてゐるシーンで新しいBGMが流れてゐた模様。あまり自信はないけれど。