大和但馬屋日記

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今日のゲーム(二月七日)

ZOO KEEPER(NDS,SUCCESS,ASIN:B00068C9VE)ZOO KEEPER

たまにや違ふゲームを、といふ訣で買つてみた。
http://jp.shockwave.com/games/puzzle/actionpuzzle/zookeeper/play.htmlで無料で遊べるのに何を物好きなといふ話もあるが、それには理由がある。何といつてもタッチペンで遊べるのだから。‥‥て、Shockwave版をいつもタブレットPCで遊んでるやん。何が違ふの。
いやいや。
これは体験してもらふしかないかもしれないが、DS版は全然違ふ。敢へて言はう、DS版をして「ZOO KEEPER」は初めてゲームとして完成したと。
オレが今までに体験したのはこの三種。

  1. Shockwave版「ZOO KEEPER」(以下オリジナル)
  2. アーケード版「ZOOO」(以下AC版)
  3. DS版「ZOO KEEPER」(以下DS版)

オリジナルの時点で基本的な骨格は定まつてゐる。いかにもPC用の小ネタとしてシンプルにまとまつてゐる。
AC版はアーケードらしく、プレイヤーに対するサービス的な「くすぐり」が効かせてある。三回まで使へるヘルプ機能、より練り込まれた得点システムなどがさうだ。ゲームオーバーになつた時オリジナルはあつけなく盤面が弾けるのに対して、AC版は「ここが揃ふのに」と一瞬示すあたりは心憎く、思はず連コインしたくなる。また、操作が「スティックによるカーソル移動」に変つたのは、もはや別のゲームと言つてもいいほどの変更だ(だからかどうか、タイトルも違ふ)。
そしてDS版。これはAC版を下敷きに、各種モードを取揃へたもの。操作はDSならではのタッチスクリーンと、AC版同様のコントローラの両方が使へる。このタッチスクリーンでの操作が実に良い。オリジナルだと「入換元のパネル」→「入換先のパネル」と二回タッチする必要があるが、DSなら動かすパネルにタッチして動かしたい方向にチョンと動かせば良い。それだけなら大したことはない様にも感じるが、次の点が全く他と違ふ。オリジナルでもAC版でも、揃つたパネルが消える演出がある間は他のパネルを動かせないのだが、DS版では常にパネルを動かせる。そして、その間に揃へたパネルは全て連鎖扱ひとなるのだ。
オリジナルにおける連鎖は、基本的に運だけに左右される。このゲームはパネルを自由に動かせないため、「ぷよぷよ」や「メガパネル」の様に事前に連鎖を仕込むことはできない。ある程度の先読みは可能だが、長い連鎖は全くの運の産物でしかあり得ない。これはAC版でも同様だ。加へてAC版では「NO MORE MOVE」になつた時に大きなボーナス点が入るので、連鎖を狙ふ意味はほとんどない。どのみち狙へるものでもないし。
結局これらはプレイヤーが出来ることの限界を示してゐる。求められるのはパネルが揃ふパターンを素早く見つけて反応するスキルだけであり、攻略対象としてはやや物足りない(そこが良いといふ意見はあるだらうし、だからこそ中毒系ゲームとして人気を得てゐるのだと理解してもゐる)。
DS版は違ふ。まづ画面を一瞥して、揃ふパネルの位置を全て把握する。今までは偶然の連鎖を期待して低い位置のパネルを揃へたが、DS版では配列が崩れない様、上の方からパネルを揃へ始める。連鎖が続く間も、次に繋がりさうなパネルがある限りは手を止めない。この、考へる時間と行動の時間の緩急のリズムが新鮮だ。今までのただ時間に追はれるだけのプレイとは明らかに違ふ。
ただ、連鎖前提のゲームとなつたことで、ゲーム自体の難易度が随分下がつてしまつた。ノーマルモードで始めてみたら、初回プレイでスタッフロールを見てしまつたのだから驚いたよ。まあ、難易度調節もあるし、目玉は「とことん」モードにあると思ふので構はないことだけど。
買つてまで遊ぶ価値は、充分にあるんぢやないかな。気持いいよ。今試しにオリジナルを遊んだら、やはりもどかしさを感じた。
それから、DS版はパネルのデザインに凝りすぎて視認性が落ちてゐる点だけは載けない。オリジナルのパネルが一番見易くて良い。