人間性とは動物的な本能の抑制に他ならぬ、といふ前提に立つてみる。
「人種とか血筋とか、そういう生まれつきのもので人を差別するのはいけない」という道徳が普及した結果、「じゃあ『何らかの能力が低い者は後天的な努力を怠った人間のクズ』という理屈なら差別をしてもいいということだな!」って認識が広まったの、リアルタイムな「愚かな人類史」って感じ https://t.co/oECoy9jQLT
— 中敏悟 (@shiwazanin) 2017年12月18日
不勉強なのでさういふ指摘があるのかどうか知らないが、所謂「生物の三大欲求」などといつて食欲・睡眠欲・性欲の三つを竝べるけれども、これらに勝るとも劣らぬ欲求として征服欲(マウンティング欲)みたいなものが動物にはあると思ふ。繩張り意識とか群集心理とか野心とか、さういつたものの根源にあるのはそれではないか。それがどうにも社會的に可視化されてゐないためにまともに議論もされぬまま個別の差別やジェンダー、虐め問題などの雜多な社會的抑壓論に擴散してゐるから取留めがなくなつてしまふのではないか。
人間が、動物としてではなく人間として生物的な本能の導く欲求とどう向合ふか、みたいな部分の考察が今の今まで放置されてたのだとしたら、もう完全に手遅れなのだと思ふ。今さら汝の隣人を愛せよでもないだらうし。