大和但馬屋日記

はてなダイアリーからの移行中

豐橋探訪

父の實家で北條家の疑似體驗を樂しんだ後は當然映畫を觀返したくなるものだが、「この世界の片隅に」の近場での上映は生憎昨日で軒竝み終了してしまつてゐた。仕方がないので豐橋市まで自轉車を輪行して、驛からやや離れた處に在る映畫館まで走つて十四囘目の觀賞。ほとんど家の造りばかり見てた。小林さん夫妻が轉がりこんで來てからの北條家はさぞや手狹だつたに違ひない。ラストシーンの茶の間に全員居るところはあんなドタバタできるスペースはなからうな、と思ふ。あそこだけ欽ドンの様な舞臺劇のセットとして見る感じだ。
映畫を終へて外に出て、後は特に用もないので豐橋市内を自轉車で走つてみた。

道路に挾まれた、幅の狹い建物が延々連なつてゐる團地の様なものがある。「水上ビル」とあるから川か用水路を暗渠にしてその上に建てたものらしい。それにしても何でわざわざ水の上に。面白い街造りをするものだ。そして豐橋といへば豐橋鐵道。驛前から渥美半島へ向ふ專用軌道線と、市内を横斷する併用軌道線が出てゐる。併用軌道、即ち路面電車に沿つて自轉車を轉がしてみた。

十數分走ると終點。途中には分岐もあり、そこを曲る電車の擧動に驚いた。まるで信地旋囘の樣だ。後で調べたら日本の鐵道の最小旋囘半徑のカーブださうだ。道理で。他にも民家の間に捻じ込む樣に造られた退避線などもあり、樂しいことこの上ない。

終點の傍らに車輛基地があリ、中で「パト電」なるものの整備が行はれてゐた。これがあれか、機動強襲室の豐橋支部か。

VR動画
終點から暫く併走してみた。豐橋は色々と面白い街なのでまた來よう。