大和但馬屋日記

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73.3kg

昼にローラーで四十分。BGMは「タイトーゲームミュージック」。初期アルファレコードのゲームミュージックアルバムの中でも傑作だと思ふ。いい音しか入つてない。その後ホームセンターへ行つて木と金属を貼り合せることのできる接着剤を購入。普段来ない併設のスーパーを覗いたら蝦夷目張の形の大きいやつがあつて、中々高価だつたが思はず買つてしまつた。ともあれこれでローラー台のステップの問題は解決だ。
ローラーの夜の部、「翠星のガルガンティア」のBDを二話分流しながら四十分。しかしプロジェクターの壁に対して平行に自転車を置いてゐるので画面は見えない。無理に横を向かうものならたちまち脱輪して転ぶに決つてゐる。自転車の正面に置けるサブモニタが欲しくなる。無心に漕ぐにはかういふ映像物をただ流しておくのが存外にいい。
晩飯に目張をいただく。いつも売つてゐるのは二十センチ程度のだが今日のは二十五センチもあつて、これだけ違へば人間なら百六十センチの人と二メートルの人の違ひに相当するので肉の量が格段に違ふ。そして、大きい方が段然旨いのだ。値段も倍くらゐ違ふけど。いい肉体はいい蛋白質から、だ。
ワンフェスの会場を巡つてゐて、ギョッとしたことがあつた。コスプレ姿のお姉さんがブースの展示スペースに立つてゐると思つたのだが、どうも様子がをかしい。

よく見るとそれは「アスナ」といふ名のロボットなのだつた。様子がをかしいと思つたのは主に御座成りな造りの腕が目に入つたからで、そこを見逃してしまへばその佇ひは最早「人」だつた。ロボットの造られ方としては表情の変化に全てを注いだ様で、今はまだコミュニケーション能力を与へられてゐないから彼女は「勝手にコロコロと表情を変へるをかしな人」にしか見えないが、足りないのはそれだけだ。これで人の目も見て話をする様になつたら、少なくとも見た目には極めて人に近いものとならう。
何といふか、「これはまづいことになつた」と思つた。今後、コミュニケーション能カを備へたロボットの技術が発達した時に、ここまで人に似せた形のものを作ることが許されるだらうか。許されなくなるのではないか。でないと、色々な意味での「間違ひ」が起きるだらうことは想像に難くない。「不気味の谷」とはよく言はれることだが、既に谷から半歩くらゐこちら側に踏出しつつあるものを目にして、ちよつと本気で戸惑つてしまつたのだつた。少なくとも、これを一笑に付す気にはとてもなれなかつた。なんだか悶々としてしまふ。
いや、「アスナ」をうちに欲しいとかぢやなくてね。