大和但馬屋日記

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まあね、大体物を買ふ時は色々比較検討して少しでも良い物を買はうとしたりしない訣で、Thinkpad Tablet 2にしても先にポチッた後から慌てて情報を集めたりしてる始末なので、そこに多少なりとネガティブな情報があつても気にはならないといふか。良いとこも悪いとこも、触つてみないと結局のところは判らないものだし。あと、「所詮Atomだし」といふ部分でそんなに大きすぎる期待はしてゐなくて、むしろ身構へてゐたりもする状況でもあり。
そんな状態で手にしたこいつの感想は、「別に言ふほど悪くないよこれ」といふ至極当り前のものではあつた。といふかですね、十年前に俺等が「タブレットPC」といふ存在に何を期待してゐたか、それを思ひ出してみて、今この手許にあるTPT2に触れてみると、しみじみ思ふ訣ですよ。ああ、「あの時欲しかつた」のは、まさにこれだつた、とね。今のレベルでどうかう以前にね。
iPadが登場してから「タブレットPC」といふ概念の指示す意味合ひが変つてしまつて、「もしかしたら俺の欲しかつたものは永遠に手に入らないのかもしれない」と諦めに入りつつもあつたのがB121を買つた辺りのこと。それが今になつてこんな形の物が出てくれただけで個人的には大満足なので、細かい不具合だの能カ不足な部分だのはどうだつていいのです。デジタイザの精度なんかはB121でも今ひとつだつたし。スペック的な完成度では未だにX61Tの方が上かもしれないけれど、もうデータを端末上にストックする時代でもなし、物理的な制約に捉はれることもなく好きな様に持運ベるTPT2は、十年来のタブレットPCユ-ザーとしてはただ「有難う」といふ以外にないのではないかなと思ふ次第。
文句の多い人は期待が大きすぎるか、今までの「狭義の」タブレットPCを使つたことがないかのどちらかぢやないかなあ。