大和但馬屋日記

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yms-zun2012-04-22

「Forza4」モントヤに勝つた賞品としてギフトされたアヴェンタドールのペイントをうつかり消去してしまったorz モントヤのヘルメットデザインをモチーフにした、格好良いとはお世辞にも言へないがスペシャルではあるデザインだつたのに。「2」の頃に土屋武士選手とレースした際のリプレイを保存し忘れたのに続く大ポカだよ。

「ぷよM@S」来た! 今回も凄い、おもろい!! といつもの様に面白がつてゐても面白くないので、今更ながら自分の感じる「ぷよM@S」の面白さについてきちんと書き記しておかう。
まあ、所詮は二次創作だと言つておく。「アイマス」ありき、「ぷよぷよ」ありきの借り物だ。どちらにも興味がなければ、入るのは難しい類のものだ。それは正しい。しかし、でもやつぱりそれは違ふ。そんな簡単なもんぢやない。
このシリーズには、少なくとも、対戦物のストーリーのすべてが詰つてゐる。そのためのキャラ配置であり、そのための「アイマス」だ。しかし一方で、「アイマス」であることの必然性も決してないがしろにはされてゐない。「ぷよぷよ」と関係のない部分では、初代「アイマス」に起り得る展開をしつかり押へてもゐる。
ぷよぷよ」の流行つた当時から今まで、実力的には「デスタワーBを覚える前のやよい」でしかない自分の目から見る限り、「ぷよぷよ」のすべても詰つてゐるのだらう。当時、雑誌「マイコンBASICマガジン」と「ゲーメスト」において研究され、しかし「ぷよぷよ通」のリリースと共に自然に立消えとなつた初代「ぷよぷよ」の「その後」を、シリーズ作者である介党鱈Pの執念によつてこの世に甦らせたのがこの「ぷよM@S」なのだと、本気で思つてゐる。現に作中で「クイック」といふ概念が提示された途端、その有効性が他者の動画でフレーム単位で検証されて理論付けられたりしてゐる。誰も省みてゐないものに独自の法則を見出すこと自体はさう難しくもないのかもしれないが、そこにちやんとした意味を持たせて世に問ふことは、さう誰にでも出来ることではない。少なくともタラPはそれを成し遂げてゐる。「ぷよM@S」は、「ぷよぷよ」の価値を高める動画だと、これははつきり断言してよい。
だからこそ、決して「ぷよぷよ」のルールを捩じ曲げた対決はしない。炎のコマやエレクトリックサンダーや溝落しの様な「ズル」はない。アイドル達が異世界に召喚されたり異能力に目覚めたりもしない。ただ物凄く控へ目に言つて、少しばかり「ぷよぷよ」に入り込みすぎてゐるだけのことだ。あるセオリーを提示し、ストーリー内の価値観を揺ぎないものとして、後からそれを否定する。絶対の物と思はれた序列が崩され、やがて渾沌とした状況となる。しかし法則が乱れた訣では決してない。「ぷよぷよ」をぶち壊しにしなくても、ここまで出来る。この構成はそんじよそこらのアニメでは太刀打ちできないだらう。
ウルトラシリーズのスタンダードが「ウルトラマン」であり、タイムボカンシリーズのスタンダードが「ヤッターマン」であり、グラディウスのスタンダードが「グラディウスII」である様に、巷間で「ぷよぷよ」といへばそれは「ぷよぷよ通」のことを指す。たしかにそれは完成形であり、以後のシリーズ作が決して越えられない金字塔でもあるのだらう。さうして誰も省みなくなつた「初代ぷよ」に拘り続けた一人のプレイヤーが、動画作成技術を身に付けて、「アイマス」世界と幸運な出会ひを果し、こんなに楽しい形で世に出してくれる。「ぷよM@S」とはそんな宝物なのだと思ふ。