大和但馬屋日記

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バーチャルとリアル

Amazon(といふかネット通販)vs書店(といふか店舗)の話。
ワシは滅多にネット通販は使はない、といふことを何度か書いた。今でも殆どの場合さうだ。さうする理由は書くたびに違ふ気がするので、つまり大した理由ではない。
あへて今ここで理由をまたひとつ拵へるならば、「ある商品を予約してまで買はうとは思はない」といふことにならうか。
書籍にせよゲームにせよその他なんであるにせよ、発売前から情報を集めて、発売日に何としても手に入れたいといふ欲求がワシには薄い。精々、気になるゲームは発売日に遊びたいからその日に売り場に行く程度だ。予約限定品の類を欲しいと全く思はない訣でもないが、さういふ物は集め出したらキリがないし、手に入れた瞬間に興味が無くなるに決つてゐるから冷静に考へれば全く要らないといふことになる。
しかし、なまじネットで情報を集めると、欲望は際限なく膨らむものである。その欲望を満たすなり解消するには「ポチる」しかない、のであれば、そんな欲望は持たないに越したことはない。ネットで膨らんだ欲望なんて、エロ本見てムラムラとくるアレと大して変らないのだ。
店で何かを買ふ場合、さういふムラムラは滅多に起らない。といふか、事前に集めた情報で高まつたムラムラが、現物を手にした瞬間に萎むことが少なくない。そこにひとつの取捨選択がある。これは自分にとつてはかなり重要。「ポチる」といふ行為の前にはそれがない。さらにいへば、いざ実物が手許に届く頃には物欲自体が消尽してどうでもよくなつてゐる、といふことも多い。欲しい気持ちとそれが満たされるタイミングのズレは時に致命的だ。
ワシがXBLAのゲームを際限なく買つてしまふのは、店でなら起り得る取捨選択の機会がないからだらうと思つた。「体験版で遊んでみる」といふのは、また意味合ひが違ふんだよな。最近は興味のないジャンルはそもそも落しもしないし、興味があるならいきなり完全版を購入してばかりだ。XBLAだからそれでいいけど、店で買へるものまで同じ様にしようとは思はない。
そんなワシでも時々ムラムラに耐へきれず「ポチる」ことがある。明日はkonozamaを喰らふだらうか。配送予定には入つてゐる様だが、これをどう判断すべきかは慣れてゐないので分らない。