- keyword:今年のゲーム十選
毎度の企画。昨年一年間に遊んだ中から選んだ十本はこれ。
TEST DRIVE Unlimited(Xbox360,ATARI/eden,ASIN:B000IYD8GG)
一年の前半はほとんどこれで費したやうなものだつた。何もかもが素晴しい。
「Forza2」以降はとんとご無沙汰だが、それでも時々ハワイに帰る。新しいCDを買つた後などは走らずにいられなくなる。音楽を聴きながら遊んでいいドライブゲームはこの「TDU」だけだ。
ワイヤレスレーシングホイールへの対応がもう少し改善されれば文句はないのだが、さうすると本当に住んでしまひさうなので、これはこれで良いことにする。続編でその辺が改善されるのだとしたら、饅頭的に怖い。
FORZA MOTORSPORT2(Xbox360,Microsoft,ASIN:B000HDLUY0)
一年の後半はほとんどこれで費したやうなものだつた。とにもかくにも素晴しい。
これと「TDU」とで既存のドライブゲーム観を完全に塗替へられた。何年も前から「ゲーム内マネーを稼ぐドライブゲームは嫌ひ」と言つてゐて、実のところその気持ちは今も変らない。これら二作以前のドライブゲームを今遊び直しても、作業的な金稼ぎを許す気持ちには到底なれない。こいつらは、そんな次元をはるかに超越してゐる。
「Forza2」の何がそんなに良いのかと考へ始めるとキリがないのであへて一言で纏めるならば、「何かをすると確かな反応がある」といふことにしておく。
高精度な自動車物理シミュレーション、それらによつて齎されるフォースフィードバックと音響表現。ちよつとしたセッティングの変更が反映されるタイム差。それで鎬を削りあふフレンド同士のタイムバトル。そして何といつても車体のペイント。ちよつと頑張つてペイントを仕上げれば、誰かがそれを評価してくれる。対話が生まれ、フレンドが増え、何だか面白い体験までさせてもらつた。
「良く出来たドライブゲーム」といふ説明では「Forza2」のことを何も表せてゐない。決して完璧な作品ではない。むしろ非の打ち所がありすぎて困るほどだ。贅沢を言ひ出したらそれこそキリがない。しかし、キリがないほどあれこれ望みたくなるといふのは最高の贅沢ではなからうか。これほど贅沢なゲームは他にない。
ビットジェネレーションズ・デジドライブ(GBA,Nintendo,ASIN:B000FZ72II)
こんな面白いゲームを発売当初に見逃してゐた。気付かせてくれた方、有難う。
今も、PLAY-YANをセットしたGBmicroと同じポーチにカートリッジを常に忍ばせてゐる。ゲームしたい時の鎮静剤といふか、そんな感じ。
世界樹の迷宮(NDS,ATLUS,ASIN:B000MQ958A)
一気に語り尽した感があるので今改めて書くこともないが、久しぶりにRPGを楽しめた。十年くらゐ経つたら続編でも遊ばうかな。その頃にはハードがないかもしれんけど。
パックマンCE(Xbox360,namco)
ライブアーケードに舞降りた奇跡。かういふのがコンスタントにリリースされれば本当に凄いことなんだけど、これ以降バンナムはXBLAで音沙汰がない。一発芸で終らせるのは余りに惜しいのだが。
Pinball FX(Xbox360,ZEN Studios)
Kazeのデジタルピンボールはマニアの間で神格化されすぎてゐると自分は思ふ。なんといふか格好いい雰囲気ばかりが評価されてゐる気がしてならなかつた。
今はこれがあるから幸せだ。家に実機が置けない以上、これで十分。ピンボールのためにサターンをとつておく必要は無くなつた。
今世代のゲーム機のマシンパワーの恩恵を、実は一番豊かに受けてゐる様に思ふ。大好きだ。
カルカソンヌ(Xbox360,Sierra online)
寝る前にどこかの誰かと一勝負、なんてことができるのだからいいよね。
Xbox Live不調のお詫びでXBLAタイトルが一本無償で貰へるらしいので、まだ持つてない人はこれを選ぶといいと思ふよ。
Boom Boom Rocket(Xbox360,EA/Bizarre)
あへて「ギタドラ」を外してこれを。なんといふか、肌に合ふ音ゲーだつた。曲がどんどん増えればいいけど、XBLAタイトルと考へれば高望みか。
Geometry Wars:"Waves"(Xbox360,Microsoft/Bizarre)
もう画面を思ひ浮かべただけで息が詰りさうになる。実際に息を止められる程度にしか持続しない無限の地獄。ビザーレよ永遠に。
デススマイルズ(AC,CAVE)
何だかんだいつてケイブは「遊んで気持ち良い」のツボをきちんと押へてゐるなあ、と思ふ。まあ、こちらがケイブのスタイルに馴らされてゐる所為といふのが大きいのだらうが。ルート分岐や難易度選択によつてゲームの印象が散漫になるのではないかと最初は身構へたけれども、うまく纏まつてゐる。
ゲームセンターでシューティングゲームをクリアする喜びを知らなければ、これに挑戦してみればいい。一作目の「虫姫さま」以来の良作。
まとめ
以上、十作。ざつと数へたら一年間で凡そ八十タイトルに言及してゐて、うち三十タイトルがXBLAでリリースされた作品だつた。その分、明らかにパッケージ新作を買ふ数が減つた。昨年の考察に書いたことがさらに加速した感じだ。
自分でも驚くべきことに、DS用ソフトを昨年は三本しか買つてゐない。一本が「世界樹の迷宮」で、残る二本はM2製作のレトロアーケードゲーム集といふ体たらく。任天堂タイトルは辛うじて「ビットジェネレーションズ」を三本買つただけ。PS2のタイトルも買ふには買つたが大半は「ギタドラ」絡みかこれまたレトロアーケードゲームばかり。唯一新作といへば「オーディンスフィア」くらゐか。あれも結局駄目だつた。実際、十本を選ぶまでは「日本製タイトルが入らないのではないか」とすら思つたくらゐだが、それは流石に杞憂だつた。
それにしても、かつてないほどクルマゲームに明け暮れた一年だつた。振返れば恐ろしいほどに。