大和但馬屋日記

はてなダイアリーからの移行中

音長の表記法

今回のMML記法に関らず、昔からMML入力をする際に悩むのが三拍子とか十二拍子の曲の音長をどう表記するかについて。
楽譜における「何分の何拍子」といふのはつまり、一小節の長さをどの音符で幾つ並べるかによつて決めるといふことだよな。四分の四拍子ならば「四分音符四つで一小節とする」となる。逆に考へれば、「一小節を四つに分ける音符が四分音符」といふことだ。
では、四分の三拍子はどうかといふと、「四分音符三つで一小節」。これは分る。逆にすると「一小節を三つに分ける音符が四分音符」。言葉にすると矛盾してゐる気がしてならない。でも現実にはそれでも構はない。あくまでそれは楽譜を書くときの指針にすぎないからだ。譜面を目の前にして「四分音符なのに一小節に三つしかない!」といつて怒る演奏者は居ないだらう*1
MMLで音長を表す場合、一般的に全音符を「1」として、n分音符のnをそのまま表記する。楽譜と何も違ひはないし、三拍子系でも四分音符基準に並べて別に不都合はない。ないのだが、どうも気持ち悪く感じるんだよな。やはり一小節分の長さを「1」で揃へたいではないか。
さういふ訣で、「沙羅曼蛇」の殆どは八分の十二拍子なのだが、これの基本音長を「12」としてみた。四拍子系ならば三連符として使はれる音長だ。
譜面上の附点四分音符を四分音符として読まなくてはならないなど多少の面倒はあるけれども、できたデータを見るとやはりこちらの方が分り易くデバッグも容易だ。
考へ方としてどちらが正しいといふものではない。ただの流儀の違ひであるに過ぎない。

*1:もちろん四拍子の曲なら怒られる