大和但馬屋日記

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「ゲーム脳」と「脳トレ」について改めてまとめておかう

  • ゲーム脳理論をニセ科学と言つてブーイングする人たちが居る。一方、世の中にはゲーム脳理論を支持する人たちも多数居る。
  • 一方で、世の中ではニンテンドーDS用ソフトである「脳トレ」が一大ブームとなつてゐる。
  • 同じ「脳」をテーマにして居ながら、片やゲームを完全に敵対視し、片やゲームといふ媒体を得て爆発的に広まつてゐる。
  • 両方とも根源的なところでは「脳は使はれることで活性化する」といふ意味のことを言つてゐる(仔細に読んだ訣でないのでここは印象論)。違ひといへば「ゲームを悪者としてゐるか否か」でしかない。
  • ゲーム脳理論の方は科学的実験手法の杜撰さが指摘され、理論の妥当性が疑はれてゐる。ゲームが好きな人々からの感情的な反撥も招いてゐる。

以上が事実認識。ワシがもやもやと思ふのは次の様なこと。
脳トレ」を監修した川島教授の理論の妥当性はどこまで検証されてゐるのか。ゲームを媒体として広まつたからといつてこれを好意的に受け止めたり看過するのはゲーム脳理論を「科学的に誤つてゐるから」といふ理由で論難する側の行動として筋が通つてゐないのではないか。仮に「脳トレ」が科学的にトンデモだつたとしたら、といふ可能性は考慮されてゐるのか。
ゲーム脳」も「脳トレ」も実態として波動グッズだのマイナスイオン商品だのあるある騒動だのと何ら変らない。ゲームソフトとしての「脳トレ」の商業的成功はゲーム業界にとつては一大事件だが、その良否とは別の次元であのソフトを検証する目が必要だとワシは思ふ。