大和但馬屋日記

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2005-11-29

[]スーパーアグリF1チームについて

仮にスーパーアグリF1チームが来季のグリッドにマシンを並べることができて、そこに佐藤琢磨が乗っているとしてもだ。オレはそのチームを応援する気には到底なれない。

内実がどうであるかは分らないにしても、表面的に「佐藤琢磨を乗せるために参戦することにしました」という風にしか見えないチームが成功するとは思えないし、もっと言えば成功して欲しくもない。成功など万に一つもあり得ないだろうが。

F1は、コンストラクターが「絶対に一番を獲ってやる」という意思を持って参戦するのでない限り絶対成功はしない。「チーム」じゃないぞ、「コンストラクター」だ。コンストラクターにはもちろんそれ相応の実力が必要だ。下位フォーミュラや別カテゴリで戦って、「もうオレたちの戦う舞台はF1しか残されていない」というところまで力をつけて、意気揚揚とF1に上ってきて、それでもボロボロに敗れ去っていく。ジョーダンを、ザウバーを見るがいい。それがF1だ。芸能プロダクションよろしくドライバーを乗せるために周りがお膳立てして作ってやる様な「チーム」に出る幕はない。本当にF1に出たいと思っていて、しかしそのチャンスを掴みかけては逃している「コンストラクター」が日本には少なくとも一つあるのに、今回の「チーム」にそのコンストラクターが関っているという話すらない。参戦は決めたけど、走らせるクルマはどうしよう。BARのお下がりが駄目なら、昔のアロウズの図面から起こすしかないねえ‥‥阿呆か。所詮その程度のものなのだ。何がオールジャパンだ。F1を舐めんな。

こんな例を思い出してみてはどうか。伝説的なフェラーリドライバーを父に持ち、トップチームで一度はチャンピオンに輝きながらも居場所を失ったあるドライバーを、なおF1の世界に留めるために作られたチームがある。近年そのチームは力をつけて、一度はコンストラクターズタイトル二位という結果を残しもしたけれども、そのために必要だったのは当初にいたはずの「彼」を切り棄てることだった。そして、いくら力をつけても、そのチームは未だ一勝を挙げることもできていない‥‥そんなチームから弾き出された別のドライバーを救済するために、今またその劣化コピーの様なチームが作られている。どこをどう応援すればよいのか。

つか、他の真面目なチームに失礼だから出てくるな。