大和但馬屋日記

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テレビといふ虚業

視聴率操作についてはここを見るまで全然知らなかったし、知っても特に感慨は無いんですが、ビデオリサーチの調査方法にちょっと疑問がわきました。あんまり統計調査については詳しく知らないんですが、世論調査とかを見てると大抵は2段階無作為抽出でやっているように思います。しかし、記事を見る限りはビデオリサーチは1段階無作為抽出しかしてないんではないでしょうか。昔から疑問だったんですが、視聴率調査の機械を設置された家庭は本当に自由意志に基づいて番組選択をするのでしょうか。1段階無作為抽出だと、どうしても自由意志以外のものが働いてしまうように思います。1段階無作為抽出したランダムな家庭に調査機械を設置し、実際の調査では更にランダムな機械のみを選択して統計を取る2段階無作為抽出法だと、調査機械を置いている家庭でも自分の行動が視聴率に反映する事を意識する必要がなくなります。それに、こんな馬鹿な買収も行われなくなるでしょう。

たしかに,あまりきちんと考へたことはありませんね。今ではどうかわかりませんが,これはテレビに付ける機械なので,ビデオに録画しておいて後で見るユーザー層を取りこぼしてゐるといふ話も随分以前に聞いたことがあります。まあ,録つただけで観てゐないケースも多さうなのであまり意味はないかもしれませんが,テレビ局側にしてみれば「録つただけ」も数に入ればむしろ嬉しいはずですよね。
何にせよ,たつた数軒買収しただけで十万余世帯が観たことになる,そんな数字が操作できてしまふ視聴率なるもので巨額の利権が動いてしまふ,それ自体が異常なことに思へます。テレビ局にしてみれば,より厳密な統計法で数字の精度を上げることにはおそらく興味はないでせう。マーケティングなんて,調査結果から如何に自分達に都合のいい数字を引張りだすかが勝負の世界だし。
地上波放送のデジタル化といふのがどこまでやる気なのかワタシは知りませんが,CSの様に電話線で視聴情報を取得できるのだとすると,視聴率の精度は上がる反面プライバシーがダダ漏れといふことになりさうですね。