大和但馬屋日記

はてなダイアリーからの移行中

今日のゲーム

チェインダイブ(PS2,SCE)

ワイヤーアクションといふと「トップシークレット」とか「海腹川背」とかいろいろあるが、オレにとつての心の一本といへば「アクアレス」である。68厨で悪いか。
で、こいつだが、「ANUBIS」みたいな設定で「ソウルテイカー」みたいな主人公が「海腹川背」みたいなアクションをするといふと、実態は全然違ふけれども思ひ浮かべたその絵で正解みたいな。
操作はシンプル、ゲームのスピード感といふか何といふか、さういふのはまづまづ。しかし、即物的な爽快感以上の楽しみは残念ながら得難い。これだけならまあ良いのだけれど、やつぱりSCEのゲームだなあといふ感想が脱力方向に働いてしまふのが困つたところ。
何つて、デモが長い。長すぎる。ゲームで遊んでる時間より長いくらゐだ。デモとデモの間の繋ぎ(ただの移動など)をプレイヤーの手に委ねる様なものは、もはやゲームではない。長々とデモを見せられて、いきなりゲーム画面に投げ出されて、マップのあるポイントに移動すると画面が切換つてまたデモ。気分は蛸のブツ切り、流れも何もあつたものぢやない。
さらに、デモは単に長いだけぢやなくて、見てゐて退屈だ。「ANUBIS」ほどのビジュアルならば次を見るのが楽しみにもなるが、設定の説明ばかりを紙芝居で延々聞かされるだけ。せめて声をスキップできる様になつてゐれば良いものを、デモ全体のスキップしか用意されてゐないとは。つか、ホント飛ばしていいすか?
どんなに設定に凝つたTVアニメでも、一話分まるまる設定の説明に費したりしたらただの駄作である。まづ本編描写で視聴者を引き込んで、伏線を張り巡らした後で「実はかうでした」と鮮かに見せてこそ王道。このソフトのアプローチは、まるで逆なのだ。設定は陳腐だが凝つてはゐる。凝つてしまつたためにいきなり長々と説明してくれるが、絵は変なプリレンダ画像の紙芝居。でも声優は比較的豪華。んで、ゲームはおまけ。暴れたくなつてきたよ。
別に、設定だの何だのに凝つてくれても構はないさ。ストーリーを見せたいためにデモに凝つてくれてもいいさ。だつたら、お願ひだから面白さうなアクションゲームの皮を被せたりせずに、バイオモドキ*1のどうでもよさげなリアルタイムアドベンチャーか何かにしといてくれ。そしたら期待しなくてすむんだから。
といふわけで、かなりガッカリ気味。

*1:どこぞの神ではない