大和但馬屋日記

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ヘッドフォンについて考へる

yms-zun2007-06-07

こないだ買つたサラウンドシステムの話。

SONY 5.1chデジタルサラウンドヘッドホンシステム MDR-DS1000

SONY 5.1chデジタルサラウンドヘッドホンシステム MDR-DS1000

これに付属してゐるMDR-XD050といふヘッドフォンは単品市販品のMDR-XD100と同等といふ話もみかけたが、型番から判断するとそれ以下であり、少なくともそれよりマシといふものではなささう。そのXD100のスペックは次の通り。

感度 100dB/mW
再生周波数帯域 12-22,000Hz
インピーダンス 70Ω
ソニーのカタログより抜粋

これに対し、普段使つてゐるKOSSのPortaProのスペックはかう。

周波数帯域 15Hz〜25kHz
音圧感度 101dB
インピーダンス 60Ω
価格.comより抜粋

当方全くの素人なのでこの数字をどう比較すべきなのかをきちんと理解できてはゐない。[ヘッドホンナビ] - 用語解説とFAQを参考にした限りでは、ソニーのXD100に比べてKOSSのPortaProの方が感度が高くインピーダンスが低い、つまりより少ないエネルギーで大きな音圧を発生させられるといふ風に理解した。
実際にサラウンドアンプに接続して比べてみると、同じボリュームのツマミ位置ではKOSSの方が遥かに大きな音が出る。XD050でKOSSと同等の音量を得ようと思つたら、ツマミを倍以上にしなくてはならない。XD050のカタログスペックがXD100と同じと仮定した上で単純に性能を比較すると、KOSSの方が圧倒的に優れてゐると頭で理解してしまひさうだ。しかし、本当にさうだらうか。
XD050の売り文句は最大音圧レベルを高め臨場感を向上させるロングストローク振動板。映画の音響効果を豊かに表現しますといふもので、振動板のストロークが大きくなるといふことはつまり慣性の法則により動きが鈍くなる、即ち駆動させるにはより大きなエネルギーが必要といふことである。この理屈はボリュームのツマミを大きく設定しなければならないといふ実際の使用状況とも合致する。
動きの鈍い振動板を、大きなエネルギーで駆動させると、低音の深みが増すといふテクニックがオーディオ界にはあるらしい。その辺に詳しい上司に話を聞くと、スピーカーのコーン紙に薄くスライスした消しゴムを貼り付けて動きを鈍らせるテクニックが存在するとか、そもそも上等なスピーカーのコーン紙は動きが鈍いもので、だからそれを大音量で鳴らせる強力なアンプが必要なのだとか、ヴァン・ヘイレンのギターの音の作り方も云々とか、いろいろ薀蓄を傾けてくれた。成程。
アレか、高級車のエンジンが大排気量なのはスピードを出すためではなく低回転で十分なパワーを出して騒音や振動を減らすためとかさういふ理屈と同じか。違ふか。
まあ、そんな訣で、実際に聞き比べると確かにXD050の方が「音に包まれる」感覚には優れてゐるかもしれない。PortaProはPortaProで低音重視のヘッドフォンだが、こちらは低音を直接鼓膜にぶつけてくる感じだ。バーチャルサラウンド効果を得るにはあまり向いてゐないかもしれない。
ただ、XD050は根本的に安つぽいので、ボリュームを上げると上げた分だけノイズが乗るんだよな。この辺で馬脚を表してるといふか。このために上の方がスカスカに聴こえる。どちらの音が「いい」かと訊かれればやはり「KOSSの方」と答へざるを得ない。
つまり音楽用とサラウンド用では特性の異なるヘッドフォンを用意しなくてはならないといふことか。特性の違ひは実感として理解したので、同じ方向で品質の高い品を物色するしかあるまい。この辺にハマりだすとオーディオヲタになれるのだらうか。
さうさう、「エージング」とやらの効果についてはプラシーボだと思つてゐる。但しプラシーボそのものは否定しない。心理的な効果であれ(あるいは身体の方が馴らされたのであれ)、「よい」と感じたならそれでいいぢやないか、だからといつてプラシーボを得るために余計な投資はや行動はしないけどね、といふスタンスで。だからわざわざエージングとかやらない。

かぐや、ねえ

名前のことはともかく、最近打上げに成功する前からそれを発表してしまふことが多くない? いや数へてないけど。予算確保のための話題作りといふ事情は解るにしても、もにょるよなあ。

  • 2007年06月07日 manpukuya 宇宙 NASDA系は打ち上げ前命名で、打ち上げ後命名なのはISAS系という話だったような。

時々、企業のイントラネットに置かれた日記やWikiからのリンクがあるよね

あるんだけど、当然ファイアウォールの向う側だからこちらからは見えない。
で、今日はバンナムといふかナムコからのアクセスがあつて、「パックマンCE」の感想収集でもしてんのかなと思つたら「東京ジオサイト」関連の記事しか見てなさげだつた。
そんだけ。

今日のゲーム(六月七日)

FORZA MOTORSPORT2(Xbox360,Microsoft,ASIN:B000HDLUY0)フォルツァ モータースポーツ 2(初回出荷特典:限定車「NISSAN FAIRLDAY Z - Custom Forza Edition」入手権利カード同梱) - Xbox360

今日のオークション

どうもオークションの動向が昨日辺りから変つてしまつて、高値の車は瞬殺するがスタート価格の低い奴は競りが発生しないといふ二極化に。
TYPE-R二台はベースが安いからそんなに痛くもないが、ゼビ車のデルタは元手もそれなりに掛るのでスタート5000CRではキツいかも。安いとそもそも目に留らないのだね。
それともデザインに魅力がないのかと思つて2chのオクスレで宣伝してみたら、欲しいといふ人が数人居たので、即決価格を50000に設定して何台か放出。その場に居た欲しい人には行渡つた様で安心した。
ゼビ好きな人がじつくり見たらニヤリとするディテールはあれこれ仕込んだものの、パッと見は地味といふか、そもそも「ゼビウス」のマップが大きな一枚絵であることもXLA版から入つた世代にや判らんことだらうから、こんなもんか。つかやはり安藤必要ですか。むー。

今日の走行

Arcadeのタイムトライアル、筑波のランエボアタックに挑戦。全然クリアできん。パッドで走る方がいいタイムが出るし。
あと、ゼビデルタを自分好みに仕上げようとしてドハマリ中。Cクラス車なのにあれこれパーツ着けたらSクラスになつちまつた。それはともかく、四駆といふより挙動はまるでFF。あらゆるコーナーでフロントが逃げまくる。あらゆるセットアップをオーバーステア方向に振つて何とか曲る様にはなりつつあるものの、タイヤに極めて厳しい車になりさうだ。難しい。

パックマンワールドチャンピオンシップエディション(Xbox360,namco)

この日記で何度か触れてきた通り「パックマン」のことはあまり好きではない。もちろん歴史的意義は尊重するし、子供の頃に初めて目にして感じた「滑らかに動くテレビの中のキャラクターを自由に操作できる驚き」を忘れはしないけれども、しかしワシはこれをいくつかの理由で面白いと感じないのだ。いや、詰らないのではなく「あれより面白いゲームが山ほどあるから」といふ言ひ訣を常に用意してしまふ感覚だ。
「ヘッドオン(セガ)」に対するカウンターとして飛躍的に増したとされる行動の自由度や形勢逆転の要素も、冷静に考へれば大した差異ではない。ステージの形が永遠に不変である以上一つのラウンドで取れる点数には上限がある。苦労して迷路上のドットを全て喰ひ尽しても、ラウンドクリアとともにリセットされてやり直しとなる。パワーエサの効力はラウンドが進む毎に短くなり、つひにはモンスターの進行方向を反転させる役にしか立たなくなる。さういつた個々の要素がワシには全て息苦しく感じられ、それらを乗越える術が完全な行動のパターン化にしかないと知つた時、ワシは「パックマン」とその亜流に対する興味を失つた。それは「スーパーパックマン」、「パック&パル」、「パックマニア」そして「パックマンアレンジメント」を通じても変ることはなく、「どうせまた要素を増してルールをややこしくしただけだらう」と高を括つて遠ざけるばかりだつた。と、ここまで前振り。
今週のXBLA配信が「パックマンワールドチャンピオンシップエディション(以下パックマンCE)」と聞いて、当然「ケッまたか、要らねー」と思つた。XBLA用「パックマン」としては最早三本目になる。出し過ぎだ。「タイトーメモリーズ」収録の「インベーダー」一族並に要らない。
それでも一往は、と思つて体験版を落して遊んでみた。ら。
これが滅茶苦茶面白い。ワシが「パックマン」に感じた不平不満が全て解消され、二〇〇〇年代に相応しいアクティブなゲームに生れ変つてゐるではないか。要素を徒に増して複雑に「発展」させるのでなく、ゲームの仕組を一から見直して、かつてのシンプルさを維持したまま数段面白いゲームに再構成してしまつた。これは凄い。ワシにとつてはこれこそが「パックマン」、今までのは「パックマニア」のBGM以外すべて無かつたことにしていい。
たまにこんなのを前触れなく出してくるから、まだナムコは侮れんなあ。かういふものが配信されるLive Arcadeはやつぱりいいよなあ。
当然、即購入して全実績を解除。ああ、楽しい。
「どうせ『パックマン』でしょ」と思つてゐる人にこそ是非やつてみてと勧めたい。体験版ならタダだし、騙されたと思つてさ。

  • 2007年06月07日 manpukuya ゲーム Xbox360向けにリファインされたパックマンが面白いという話。岩谷徹監修のたまものか。