大和但馬屋日記

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表を書いた人が慶應大出身なのかな


字体が旧字です。とあるが、これだけ澤山の漢字が使はれてゐる中で「舊字(旧字)」と呼ベるのは「應援信号」の「應」ただ一文字のみだつた*1。あとは全て「新字」あるいは俗字しか使はれてゐない。
この看板の字體が舊字であるといふにはまづこの表で最も多く使はれる「信号」が「信號」と書かれてゐるべきだらう。それ以外には「發令(発令)」「鎭火(鎮火)」「餘韻(余いん)」が「新字」になつてゐる。他に「舊字」の存在する文字も殆どない。
では何故この看板が「舊字」と誤解されたかと推測するに、「点」が俗字(「占」の下に「大」)になつてゐるからで、この字は今となつては手書きでもあまり見かけないし一般的なコンピュータの書体としてはそもそも出てこない。でもこれはあくまで俗字とされてゐて、「点」の舊字ではない。舊字としては「點」と書く。
といふ訣でこれは「應」を除いては「旧字」など一文字も使はれてゐない、ただ古めかしいだけの看板なのである。

*1:二箇所ある