大和但馬屋日記

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視野の狹い話

昨日の話、要するに3Dを2Dに透視変換する際、フレーミングを小さく取ればそのフレームの中での遠近感は失はれるといふことでしかない。別に遠くが壓縮される訣ではなく、近くを見たつてピントが合ふ限りは同樣のことが起る。その極端な例が顕微鏡。見える範圍が小さいと、奥行きによる見かけ上の大小の差を感じられなくなる、それだけの話。
透視孌換の基本原理として、注視點の近くは歪みが少なく、注視點から離れる程歪みは大きくなる。注視點の周圍のごく僅かな領域しか描冩しないから歪みの少ない繪が得られるといふのが「望遠レンズの壓縮效果」の正體で、描いてゐるものが遠いか近いかはつまるところ關係がないのだ。