大和但馬屋日記

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表現の自由

三ツ矢サイダーのCMに演奏中のトランペット奏者の背中を友人がどやしつける描冩があつて、それを見た實際のトランペット奏者が「極めて危ない行爲だからやめてほしい」とTwitterに書いたら該當するCMが取下げられた。
トランペット奏者が指摘する三ツ矢サイダーCMの問題点「とても危険なので絶対マネしないで」 - Togetter
すると「行き過ぎた表現規制だ」と騒ぐ一派が現れてしつちやかめつちやかになつた。
自分の見解は上のまとめにコメントした通りで、抗議にどう對應するかは著作權者の自由なので、取下げたといふ結果は取下げなかつたといふ選擇肢と同等でありどちらであれ何の問題もないと思ふ。もしも間違ひを指摘されて尚それを取下げることが一切許されないとしたら、それこそが表現の自由の侵害に他ならないだらう。
また、この件について「映像に抗議するといふ壓力でなく、危險な行爲であるといふ周知をこそ徹底すベきだ」などといふそもそも論にも與しない。まづ、日常生活において管樂器を吹く人に出遭ふことなどさうはないし、あつたとしたら演奏會の場であつたり何なり、良識があれば吹く人の背中をどやしつけるなどまづ考へられない機會であらう。奏者が知合ひであれば當時者間で危險であることを教へ合へばよい話である。畢竟その樣な事故の起る可能性の高いのは吹奏樂部などのある學校内の話なのだから、校内にポスターを貼るなり朝礼などで一言注意すれば濟む類の話なのだ。
CMの描冩として拙かったのは事實だから、やつたことについて「アホなことしたなあ、次から氣をつけよう」で終る話なので「自己批判して總括せよ」なんて方向に持つて行く必要など微塵もないのである。