大和但馬屋日記

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昨日の写真の焼き加減を変へてみた。上が今日ので下が昨日の。

シグマの専用現像ツール「SIGMA Photo Pro」(SPP)にあるX3 FILL LIGHTなるパラメータが大きな特徴で、これを正に振ると所謂HDR画像の様にトーンが均質になり、負に振ると逆に明暗それぞれにブルームが掛つた様に光量が飽和する。Foveonセンサーの高解像感を強調する為に正に振られることが多いパラメータだけに、それで作られる安易なHDR風画像でございといふのが俺は好かないので、なるべく正には振らない様にしてるのだが、色をちやんと出したい時は素直に使ふべきなのだな。昨日のは負に振つてあるから明暗のトーン差が激しい。そして色が死ぬ。フィギュアだからまだしも、人の肌なんかだと割と酒落にならない。
で、今日の分はFILL LIGHTを高めにして彩度も盛つて焼いてみた。そのままだとハイキーになる(明るく飛ぶ訣ではない)ので露出は少し抑へてある。抑へない方が日本人好みの所謂「記憶色」に近くなるが、俺はああいふ如何にもな色作りが好かんのだ。背後の「ねんどろいどミク2.0」のパッケージ箱の青ベタの面に気持悪いグラデーションが乗つてゐるのが嘘臭い。
でもまあ、こんなに肌や髪やバイクのペイントが鮮やかなモチーフならそれを殺すさない方が大事といふことで。
普通のカメラなら一発でさういふ絵になるところを、それが面白くないからわざわざSPPで焼いてゐる。