大和但馬屋日記

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ハンガリーGP決勝

おーい、タイミングモニタが動いてへんでー。
小雨の降るオンガロリンク。「スタートラインを塗潰したペイントを踏むアロンソが不利」といふ川井氏のレポートは、もう流石といふしかないな。
ドライに近い奇数列と塗れた偶数列で明暗が分れたスタート。小林がいい感じに順位を上げてゐる。
ドライ部分とウェット部分の交錯する複雑なコンディション。第三セクションに限つて言へば完全にドライ、しかしその他の部分はとてもドライタイヤで走れるものではなく、インターミディエイトタイヤには極めて厳しい状況だ。
お、タイミングモニタが動いた。くそう、スタートから六周目までのラップチャートが取れてないぢやないか。
十四周目にバトンがベッテルを抜いてマクラーレン二台が1-2になつた。コンディションのせゐとはいへ、かうもあからさまにレッドブルが力負けしたのは今季初めてぢやないかな。
序盤にバランスの悪さに苦しんだフェラーリだが、オプションタイヤに換へてからは随分良くなつた様で、アロンソがウェバーを押し始めた。マッサはミハエルにプレッシャーをかけるが、リアウインブを壊してゐるためにDRSが動かないかもしれない。いや、一往動いてはゐるのか。
二十五周目、ピット作業中にハイドフェルトのマシンが発火。白煙を上げたままリリースされ、ピット出口で炎上してニックは脱出。直後にマシン後部が破裂してパーツがマーシャルに当つた。給油なんてとつくに廃止されてゐるから、原因は他のところ、おそらくKERSにあるのではないかとの専らの推測。これは怖い。
二十八周目、マイケルがアウトラップでハーフスピン。それ自体には問題ないやうだつたが、その後にコース脇にマシンを停めてリタイアに。何があつたかは分らない。
中盤でウェバーに「このまま最後まで行けるかい?」と確認の無線。プライムを選んだのでそのまま無交換で行きたいみたいだ。バトンにも「左フロントタイヤに気をつけて最後まで行けよ」と指示が飛ぶ。
四十七周目、ハミルトンが単独スピン。これでバトンが前に出た。もうハミルトンはプライムに換へたらどうか。いや、カメラに水滴が。また降り始めたやうだ。この直前にアロンソがプライムに換へたのは、大失敗だつた様だ。バトンもタイムが大幅に落ちた。ハミルトンが首位奪還。
ハミルトンとバトンがガチで殴り合つてる。面白いなあ。五十一周目、ウェバーはインターミディエイトに換へたか。ハミルトンもピットに駈込んでインターに。この雨は十分程度とのことなので、換へるか堪へるかはドライバーの判断に任された様だ。
しかしすぐに雨は止み、インターに換へた連中はもう一度ドライに換へる羽目に陥つた。ハミルトンはスピン時にディレスタの走路を塞いだためにドライブスルーペナルティで泣き面に蜂。
残り十一周で、小林のペースが苦しくなつて後続に危ふく攻められてゐる。小林、ブエミ、ハイメ、ニコ、までの行列に周回遅れのペレスまでが捕まつた。
六十二周目、一コーナーでブエミに刺され、ハイメも続かうとして小林の横腹に接触。その後、ズルズル落ち込んでハイメまでライバル全てに抜かれ、七番手から十一番手に転落。観念してピットに戻つた小林、手遅れすぎるタイヤ交換。スーパーソフトで何十周も走る作戦は、それは無茶だ。
で、かういふレースを制したのは、やつぱり安定のバトン。ベッテル二位、三位アロンソはレース自体を見てゐるとむしろ意外な結果。ルイスが自爆してなけりゃアロンソに表彰台の目はなかつたなあ。いや、さういふ時に結果を残してこそアロンソだ。ブエミとハイメが入賞して、小林が入賞のチャンスをみすみす逃した。再三言つてゐるけど、ザウバーは早く正攻法で戦へる様にならないとこの先かういふ取りこぼしが増える一方だと思ふんだがなあ。ドライバーの才能と努力にだけ全てを委ねるやり方は、一度崩れると脆いよ。小林はよく頑張つてゐるんだから、彼をチームに引留めるならそれに値するマシンを用意しなくちやね。
次は八月末、ベルギーGPまで夏休み。