大和但馬屋日記

はてなダイアリーからの移行中

しまつた、「メガゾーン」が面白い。昨日地味だの光るところがないなだのと書いたけれどもとんでもなかつた。何だよパワーアップつて。何だよルート分岐つて。あんなのパワーアップに関係するアイテムだと思はないだろ? あんなの行止りでスクロールに挟まれて死ぬ様にしか見えないだろ?
とまあ、グラフィック表現の拙さによつてこのゲームの面白さ気付けなかつたのは不覚だつた。これはシューティング史に確実に影響を及ぼした筈だ。小さなチップを一定数集めることで自機がパワーアップするといふフィーチャーは、たぶんこのゲーム以前には無かつたと思ふ。今作のそれは表現上の問題としてドットイートタイプのアクションゲーム(「パックマン」だ)に引きずられ、積極的に集めたくなる様にデザインされてゐないのが残念なところだ。
パワーアップのデメリットとして「残機を一つ失ふ」といふのも新しい。いや、新しいといふか、要するに「ムーンクレスタ」や「ギャラガ」と同じなのだけれど、パワーアップアイテムを取ると残機ストックにある自機が飛んできて合体するといふのは正直魂消た。そして、パワーアップのメリットである攻撃力の増加こそ同時代のゲームとしては破格で、残機が減らうが何しようが、合体すべきでない理由がない。そして、やられて弱い自機に戻つた時のがつかりする感じは、これぞ正しく後のコナミシューティングに受継がれることとなる要素だクソッタレ。
何度も遊んでゐると、敵のパターンと地形の作り方が絶妙なことにも気付かされる。初見では雑な作りだと勘違ひしてしまつたが、これはよく練られてゐる。雰囲気が「エグゼドエグゼス」に似てゐると書いたが、他にもMSXの「魔城伝説」を思ひ出したりもした。「メガゾーン」のマップ構成力に「ファイナライザー」のパワーアップシステムを合せると「魔城伝説」になるといふ仮説を立ててみると、これはやはりコナミらしいシューティングなのだらう。いやはや面白い。