■ [GP][2009][HUNGARY]2009年第10戦ハンガリーGP決勝
マッサが予選で不幸な事故によりクラッシュ。一命はとりとめたもののICUで治療を受けなくてはならない状況となっている。背筋の凍りつく様な事故だった。
前戦を以てトロロッソのブルデーが解雇され、新人のアルグエルスアリが後任として起用された。F1デビューの史上最年少記録を更新、しかしそれ故に経験不足を不安視する声が大きい。予選を見る限り、そう見られるのも止むなしか。
- フェルナンド・アロンソ(ルノー)
- セバスチャン・ベッテル(レッドブル・ルノー)
- マーク・ウェバー(レッドブル・ルノー)
- ルイス・ハミルトン(マクラーレン・メルセデス)
- ニコ・ロズベルグ(ウィリアムズ・トヨタ)
- ヘイキ・コバライネン(マクラーレン・メルセデス)
- キミ・ライコネン(フェラーリ)
- ジェンソン・バトン(ブラウンGP・メルセデス)
- 中嶋一貴(ウィリアムズ・トヨタ)
- セバスチャン・ブエミ(トロロッソ・フェラーリ)
- ヤルノ・トゥルーリ(トヨタ)
- ルーベンス・バリチェッロ(ブラウンGP・メルセデス)
- ティモ・グロック(トヨタ)
- ネルソン・ピケ(ルノー)
- ニック・ハイドフェルド(BMWザウバー)
- ジャンカルロ・フィジケラ(フォースインディア・メルセデス)
- エイドリアン・スーティル(フォースインディア・メルセデス)
- ロベルト・クビサ(BMWザウバー)
- ハイメ・アルグエルスアリ(トロロッソ・フェラーリ)
スタート、アロンソが順当にトップを抑える。ハミルトンとライコネンはKERSを活かして上昇、ストレートでぶつけあいながらもノーダメージで一コーナーへ。ベッテルがこの二人の割りを喰って後退。ウイングに少しダメージを負ったか。
後方、スーティルがピットイン。そして次の周にリタイア。
- フェルナンド・アロンソ(ルノー)
- ルイス・ハミルトン(マクラーレン・メルセデス)
- マーク・ウェバー(レッドブル・ルノー)
- キミ・ライコネン(フェラーリ)
- ニコ・ロズベルグ(ウィリアムズ・トヨタ)
- ヘイキ・コバライネン(マクラーレン・メルセデス)
- セバスチャン・ベッテル(レッドブル・ルノー)
- ジェンソン・バトン(ブラウンGP・メルセデス)
- 中嶋一貴(ウィリアムズ・トヨタ)
- ヤルノ・トゥルーリ(トヨタ)
- ネルソン・ピケ(ルノー)
- ティモ・グロック(トヨタ)
- ロベルト・クビサ(BMWザウバー)
- セバスチャン・ブエミ(トロロッソ・フェラーリ)
- ニック・ハイドフェルド(BMWザウバー)
- ルーベンス・バリチェッロ(ブラウンGP・メルセデス)
- ジャンカルロ・フィジケラ(フォースインディア・メルセデス)
- ハイメ・アルグエルスアリ(トロロッソ・フェラーリ)
十三周目、アロンソがピットイン。短めの給油でポジションを守ろうとするが、ここでルノーのピットクルーが大チョンボをやらかした。右フロントのホイールが締めつけられる前にジャッキが降ろされてしまい、アウトラップの走行中にタイヤが脱落してしまった。アロンソはこれで事実上の戦線離脱。流石にモチベーションも尽き果てたか、ピットに戻ってリタイアとなった。
二十周目、ハイドフェルドとウェバー、ライコネンがピットイン。ウェバーは作業に手間取ったか、ライコネンとピットレーン上で交錯して順位を落した。発進させるタイミングが危険だったので審議になるかもしれない。その相手であるライコネンはスタート直後の接触に対してレース後の審議が予告されている。
二十一周目、ハミルトンがピットイン。ライバルが先に入ってくれたので余裕のポジションキープ。
- ルイス・ハミルトン(マクラーレン・メルセデス)
- ジェンソン・バトン(ブラウンGP・メルセデス)
- ヤルノ・トゥルーリ(トヨタ)
- 中嶋一貴(ウィリアムズ・トヨタ)
- ネルソン・ピケ(ルノー)
- キミ・ライコネン(フェラーリ)
- ティモ・グロック(トヨタ)
- マーク・ウェバー(レッドブル・ルノー)
- ヘイキ・コバライネン(マクラーレン・メルセデス)
- ニコ・ロズベルグ(ウィリアムズ・トヨタ)
- セバスチャン・ベッテル(レッドブル・ルノー)
- セバスチャン・ブエミ(トロロッソ・フェラーリ)
- ルーベンス・バリチェッロ(ブラウンGP・メルセデス)
- ジャンカルロ・フィジケラ(フォースインディア・メルセデス)
- ハイメ・アルグエルスアリ(トロロッソ・フェラーリ)
- ニック・ハイドフェルド(BMWザウバー)
- ロベルト・クビサ(BMWザウバー)
ベッテルがマシンの不調を訴えてピットイン。とりあえずといった感じでノーズとタイヤを交換して復帰。しかし最後尾へ。そしてまたピットに戻ってリタイア。
バトンはオーバーステアを訴える。よほど酷いらしい。ピケ、中嶋のジュニアコンビの追撃を凌げるか。
四十七周目、ハミルトンが二度目のピットインで首位をキープ。もはや楽勝の展開。ライコネンも二位は安泰、注目は三番手争いに。ウェバーとロズベルグが接近戦の我慢比べ。
五十周目、頭を押さえられていたロズベルグが先にピットイン。これを見てウェバーがどう動くか。五十一周目、ウェバーが動いて順位を守った。勝負あったか。
コメンタリが中嶋の話をしていて、流れがとかタイムがとか言って惜しんでいるけれども、そういう話じゃない気がするなあ。単純な話、今日画面上で何回抜かれるシーンが映った? ってことよね。少なくとも二回、たぶん三回くらいバトルに負けてるんだよ、この「追い抜きのできない」オンガロリンクで。運転が上手くてタイムが出せても駄目なんだよね。
五十七周目、バトンがピットイン。次の周で中嶋が入り、順位の逆転を期待するコメンタリだが、やはり逆転ならず。そりゃ相手がバトンだもんなあ。
- ルイス・ハミルトン(マクラーレン・メルセデス)
- キミ・ライコネン(フェラーリ)
- ティモ・グロック(トヨタ)
- マーク・ウェバー(レッドブル・ルノー)
- ニコ・ロズベルグ(ウィリアムズ・トヨタ)
- ヘイキ・コバライネン(マクラーレン・メルセデス)
- ヤルノ・トゥルーリ(トヨタ)
- ルーベンス・バリチェッロ(ブラウンGP・メルセデス)
- ジェンソン・バトン(ブラウンGP・メルセデス)
- 中嶋一貴(ウィリアムズ・トヨタ)
- ニック・ハイドフェルド(BMWザウバー)
- ネルソン・ピケ(ルノー)
- ロベルト・クビサ(BMWザウバー)
- ジャンカルロ・フィジケラ(フォースインディア・メルセデス)
- ハイメ・アルグエルスアリ(トロロッソ・フェラーリ)
- セバスチャン・ブエミ(トロロッソ・フェラーリ)
タイミングモニタ上のコメントでフェラーリからのマッサに関する最新情報が上った。「CTスキャンの検査結果はポジティブである」と。引続き集中治療室で安静状態にあるが、ひとまずホッとする。
残り五周でウェバーがファステストを出している。ライコネンまで五秒、届くかどうかというところ。
七十周のレースを終えて優勝したのはマクラーレンのハミルトン、もちろんチーム・ドライバー共に今季初優勝。KERS搭載車としても初優勝だそうな。二位にライコネン、こちらも久し振り、但し順位はレース後の審議待ち。三位にウェバーが粘って存在感を示した。以下ロズベルグ、コバライネン、グロック、バトン、トゥルーリが入賞。完走十六台、ベッテルとアロンソのリタイアは皮肉だった。
F1はこれから長い夏休み。マシンの開発も完全に停止しなくてはならないということで、ともかくもフェリペの恢復を祈りたい。
- ルイス・ハミルトン(マクラーレン・メルセデス)
- キミ・ライコネン(フェラーリ)
- マーク・ウェバー(レッドブル・ルノー)
- ニコ・ロズベルグ(ウィリアムズ・トヨタ)
- ヘイキ・コバライネン(マクラーレン・メルセデス)
- ティモ・グロック(トヨタ)
- ジェンソン・バトン(ブラウンGP・メルセデス)
- ヤルノ・トゥルーリ(トヨタ)
- 中嶋一貴(ウィリアムズ・トヨタ)
- ルーベンス・バリチェッロ(ブラウンGP・メルセデス)
- ニック・ハイドフェルド(BMWザウバー)
- ネルソン・ピケ(ルノー)
- ロベルト・クビサ(BMWザウバー)
- ジャンカルロ・フィジケラ(フォースインディア・メルセデス)
- ハイメ・アルグエルスアリ(トロロッソ・フェラーリ)
- セバスチャン・ブエミ(トロロッソ・フェラーリ)
追記
決勝レースの内容に対していくつかの裁定が下った。
- スタート直後、二コーナーまでのライコネンの接触
- 故意によるものではなく、通常のレーシングインシデントの範囲内であるとして不問
- ウェバーの一回目のピットインにおけるライコネンとのピットレーン上での交錯
- レッドブルチームが危険な発進を行わせたとしてチームに対する戒告処分
- アロンソの右フロントタイヤ脱落
- タイヤ交換作業が完了する前にアロンソを発進させたことで重大な事故に繋がりかねない事態を招いたことを重く見て、ルノーチームに対し次戦バレンシアGPの出場を禁止
アロンソの件は意外なほどに重い処分となった。おそらく、背景として次の件があるのだろう。
- 一週間前、往年のF1チャンピオンであるジョン・サーティースの息子ヘンリーがF2レース中の事故により十八歳の若さで他界。これは、他のマシンのクラッシュで吹き飛んだタイヤがヘンリーの頭を直撃したために起きた事故であった。
- 決勝前日の予選中に、ブラウンGPのマシンから脱落したコイルがマッサの頭に直撃、クラッシュ。マッサは頭蓋骨骨折により入院という深刻な事故が起きた後のことだった。
こうした状況下でのルノーのピットワークは、重大な処分が科されるのも止むなしではあるだろう。気の毒なのはアロンソ本人だが。