大和但馬屋日記

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yms-zun2008-10-12

今日の訓示
兄ちゃん! んっふっふ〜、一緒に遊ぼうよーっ! ‥‥よしっ!

購入したままほぼ手著かずだつたXBLAバイオニックコマンドー マスターD復活計画」を遊び始めたら一日過ぎてしまつた。面白いねこれ。
といふのが昨日の話で、今日は某所に長文を投稿するのに半日潰してしまつた。それだけ時間かけても納得する気のない人はしないだらうが。こちらにも貼つて畳んでおかう。

はじめまして。
T.Kさんへ、ー点だけ。

>★反論
>これだけを根拠にして広角であるとは言えない。
>遠近感で説明が出来ます。
>さらに、飛行士が奥に移動しても大きさに違和感なく写っている。これは広角レンズではない。
>以上から、局率が大きい地球は模型と考えるのが妥当。

画角というものについて根本的なところで勘違いをなさっておいでの様です。
T.Kさんに限らず、これは一般的によくある誤解の様ですので、ちょっと長くなりますが説明します。

画角がどうであろうと、遠近感による見かけの大きさの比率は、カメラと被写体の位置関係が同じである限り、絶対に変化しません。

話を分りやすくするために便宜上「広角」と「望遠」という呼び方をします。
カメラに写る物の見かけ上の大きさの比率は、物体とレンズの位置関係によってのみ決まります。画角は関係ありません。

http://f.hatena.ne.jp/images/fotolife/y/yms-zun/20081012/20081012191035.jpg

この写真は、等間隔のグリッドの上に玩具の同じ大きさのブロックを四つ並べたものです。
手前と奥の二つづつをそれぞれグリッドの二マス分の前後関係となる様に置きました。

これを、ノートPCの前縁にカメラを押しつける位置で撮影したのが次の写真です。
携帯電話なのでマクロ機能が貧弱で手前がボケていますが、大きさのイメージは掴めるでしょう。

http://f.hatena.ne.jp/images/fotolife/y/yms-zun/20081012/20081012191036.jpg

手前の二個と奥の二個の、それぞれの距離は同じです。しかし、見かけの大きさの比率はずいぶん違います。
それぞれの底辺の長さを[奥:手前]で比べると、一番手前は見切れているので想像ですがだいたい1:2かそれ以上でしょう。
奥の二つの比はおよそ1:1.2程度でした。

次は、カメラも被写体も同じ位置のままデジタルズームを最大にかけて撮ったものです。

http://f.hatena.ne.jp/images/fotolife/y/yms-zun/20081012/20081012191037.jpg

あくまでデジタルズームですので、光学的にレンズを交換して撮ったものではありません。
それ故にこの話が信用できないならば、ご自分で同様の実験をなさって誤りを証明して下さい。
私はデジタルズームも光学ズ一ムも見える物の大きさの関係は変わらないという前提で話を進めます。

ズームによって遠くの物を大きくして見ても、カメラと物体同士の位置関係が同じである限り、それぞれの物体の見かけの大きさの比率も同じです。
この写真でも、二つの大きさの比率は二枚目と同じ、およそ1:1.2です。
グリッドに目を移すと、二枚目の写真の「9」と「0」の二マスと、三枚目の写真の「7」「8」の二マスは大体同じ大きさに見えていますが、それぞれの形の歪み方は全然違いますね?
でも、二枚目の「7」「8」と三枚目の「7」「8」はそれほど変わりません。

それもそのはずで、狭い画角(言い換えると望遠レンズ)で写真を撮るというのは、広角レンズで撮った写真の一部を切り抜いて拡大するのと理屈の上では全く同じなのです。

小さい範囲を大きく引き伸ばすから、遠くの物体がよく見える。逆に言うと、遠くも近くも関係なくより広い範囲が見えるから「広角」と言います。
広角レンズに比べて、標準レンズや望遠レンズで見たからと言って、近くの物体と遠くの物体の見かけの大きさが同じに近づくわけではありません。
望遠レンズで近くの物体を見ても、ただとてつもなく大きく見えるだけです。
近くの物が大きくなりすぎて写すには適さないから、画角の小さいレンズを「望遠」と呼ぶのです。

さて、では問題の映像のカメラが広角であるか否かということについて考えます。
「飛行士が奥に移動しても大きさに違和感なく写っている。」とはT.Kさんの指摘ですが、そうでしょうか。

神舟のハッチは船外活動服を着た人間一人がやっと通れる直径しかなく、飛行士はそのハッチの縁に手を掛けたまま右往左往しているだけです。
頭の位置に注目すれば、どれだけ大きく見積ってもカメラの奥行方向に2メートル以内の範囲しか移動していないでしょう。

問題の動画を1:30のところで止めて見てください。
飛行士の肘から手首にかけて、たかだか30cmもないはずの左下腕にものすごい距離感のついた映像になっています。
別カメラの画像からも判断するに、カメラはハッチの手前の縁から50cmあたりのところにあると思われます。

その1:30前後数秒間の、左手の移動量に対する見かけの大きさの変化から、これがカメラのレンズに極めて近い位置で動いていることがわかります。もちろん飛行士もそれだけカメラに近いということです。
それほど近くの被写体が、画面の端の方でもしっかりフレーム内に写っているということが、このカメラのレンズが広角であることを示しています。

ためしに、標準的なレンズ(携帯電話のカメラでもいいですよ)で、直径1mほどの物体を50cmの距離から写してみて下さい。
たぶんフレーム一杯に収まらなかったのではないですか?
まして周辺にある物など、とても入りきらないでしょう?
それを動画の様に、すべて収めようと思ったら、相当な広角レンズを使わなくてはなりません。

野尻さんの出された数字自体が妥当か否かは判りかねますが、問題の画像が「広角レンズではない」と言うのは誤りだと言えます。
あれだけ広角なレンズなら、地球(?)の見え方も、あんなものなんじゃないでしょうね。

以上のことから、「見かけの曲率を理由に地球が模型と断ずることはできない」と反論いたします。
あと、「遠近感だけで説明できます」とありますが、当たり前です。
ここまで書いたことは、遠近感だけでしか説明していません。

長くなりましたが、以上です。

Posted by: たじまや | 2008.10.12 at 09:06 PM