大和但馬屋日記

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初勧誘

東京で暮し始めて、今週で丁度十年経つた。昨日初めて新聞の勧誘員がやつてきた。新聞は読売。
最初にトイレットペーパーを二巻押付けてきながら世間話。
さらに無料で何かが貰へるといふカタログを一冊。
「金がないから今は取らないよ、正直必要も感じてないし」といふと「余裕ができたらで結構ですから」。
名刺代りに契約用紙を置いて行くといふので「さういふ仕事なのに名刺もないんですか」。
経費節減とかいつて持たせてくれないんですよ。「このトイレットペーパーの分で作ればいいんぢや?」
いや、これは再生紙ですから。「今時名刺だつて再生紙ですよね」
名刺を作るには外に頼まないといけないですし。「新聞屋なら印刷くらゐできるでせう」
とかなんとか、どうせ名刺を配らない理由は他の所にあると薄々気付きながら意地悪な会話をする。
で、余裕が出来さうな時期にまた挨拶にくるので、それはいつ頃か教へてほしい等と執拗に訊いてくるのに対して「それが分れば苦労はない、金の絡むことだから口約束ででも先のことなんか言へる訣がない、そちらの名前はもらつたから必要だと思つたらこちらから連絡する」の一点張りで跳ね返した。相手は更に洗剤を押し付けてきてなんとか懐柔しようとするが、どうにも脈なしと見るや「ぢやあすみません、カタログだけ返してもらへますか」だと。
なんだよケチんぼ。
それにしても、仮にも商品を売らうとしてゐるのに一度たりとも自らの売らんとする新聞に関する宣伝なり説明なりがなかつたのは何なのか。出てくるのは「自分もかういふ仕事なんで、一軒でも約束いただいてなんぼですので、助けると思つて」とかそんな台詞ばかり。読売新聞は乞食が売つてゐる。