大和但馬屋日記

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フジテレビ721のF1中継のタイヤ呼称

yms-zun2007-05-28

今年のF1のレギュレーションでは、シーズン開幕当初にブリヂストンFIAに登録した四種類のタイヤのうち、各グランプリごとに二種類のスペックが持ち込まれ、すべてのマシンがその二種類を必ず一度はレース中に使用しなくてはならないことになつている。この四種類のスペックはシーズンを通じて固定であり、関係者はそれらを便宜上次の様に呼称してゐる様だ。

  • ハード
  • ミディアム
  • ソフト
  • スーパーソフト

レギュレーション上は、あるグランプリで採用された二種類のタイヤのうち硬い方を「ハード」、軟かい方を「ソフト」とすることになつてゐるらしい*1。そして、テレビ中継もその用語に準じることになつてゐる。
例へば昨日のモナコグランプリではソフトとスーパーソフトが使用されたのだが、ソフトスペックを「ハードタイヤ」、スーパーソフトスペックを「ソフトタイヤ」と呼ぶ訣だ。一つ前のスペインGPではミディアムとソフトが採用され、ミディアムを「ハード」ソフトを「ソフト」と呼んだ。つまり、ブリヂストンのいふソフトスペックのタイヤが、あるグランプリでは「ソフトタイヤ」、別のグランプリでは「ハードタイヤ」と呼び分けられてゐることになる。
しかし、これが視てゐる側からは分りにくい。何故なら、関係者に近い立場で話をする川井氏や今宮氏がブリヂストン側の呼称を用ゐることが多いからだ。川井氏がもつとテレビに合せて考へて話すべきだとは思ふけれども、しかしこれは「ハード」「ソフト」の用語法が現実に即してゐなくて面倒くさいといふことではないのか。モナコGPを見てゐる間、「あー、ソフトで出ましたね」と言つた時のソフトがどちらを指してゐるのか分りづらくて困つた。
どこに問題があるのかと考へ始めたら、それはレギュレーション上の「ハード」「ソフト」がブリヂストンの付けたスペックの呼称と衝突してゐるのが悪いといふことにならう。硬い方からABCDとかでも良かつたんではないかと思ふ。
まあ、ソフトスペックが「ハードタイヤ」として使はれるなんてのはモナコGPだけだらうから、この先心配することはないのだらうが。

*1:確認は取つてない