大和但馬屋日記

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今日のゲーム(五月二日)

TEST DRIVE Unlimited(Xbox360,ATARI/eden,ASIN:B000IYD8GG)【輸入版:アジア】Test Drive Unlimited - Xbox360

マルチレースを軽く。
直線主体のレースをSaleenで待構へてる外人には要注意だ。結構な確率で「スタートでわざと出遅れて、後ろから突いてきてこちらを押出すかスピンさせるかして逃げる」といふダーティなプレイをしてきやがる。このクソガキが。
こちらも大体読めてきたんで、スピンしない様に踏張つたら相手を先行させてスリップを使つてブチ抜いて勝つてやつたりできる様にはなつたが、まあ一番いいのは直線レースで待つてるSaleenに遭つたらそそくさと別のマッチに移ることだな。くだらない「必勝法」を嬉々として繰返すクソガキの実績解除作業に付合つてやる義理はない。まあ、逆手にとつてカモれる腕を磨くといふ手もあるにはあるな。

Pinball FX(Xbox360,ZEN Studios)

"Speed Machine"のギミックはほぼ全て判明したつぽい。といふか、基本攻略として一番肝心なマルチボールのゲートの開け方が今まで分つてなかつた。いつの間にか開くのを待つてたのだ。開く条件はEVENTターゲットの全てを点燈させること。
この台で最後の実績解除に繋がるミニゲームも発動させたが、完成は出来なかつた。発動条件はRACE HOLEで発動するミニゲームを全て完成させること。達成条件がよく理解できないままにタイムアウトしてしまつたが、恐らく右端のランプウェイを規定回数通過ではなからうか。別のランプウェイかもしれんが。ともあれ難しい。
十億点台にコンスタントに乗る様になつてきたが、ハイスコア更新ならず。ランキングが随分落ちてきた。
対戦ランキングはまだ二十番台をキープしてるが、これも落ちてきさうだな。
いやしかし、遊べば遊ぶほどしみじみと傑作だなあ。今まで遊んだピンボールゲームの中でも最高かもしれん。最初の感想としてまあ、リアルであることと台の面白さとはあまり関係ないのだけどなどと書いたが、台が面白いのだからあとはリアルであることが素晴らしいとしか言へない。
全然違ふゲームだけど、「Forza Motorsport2」の開発者のコメントにかういふのがあつた。

Forza2」はシミュレータということにこだわった。だから、1カ所でも実装に非物理的なインチキをすると、シミュレーション結果に異常が発生したときに、“どうしてそういうふうになったのか”が解析不能になってしまう。しかし、一度正確なシミュレーションを実装してしまえば、ゲームっぽい特別な“場合分け処理”や面倒な“特例処理”を盛り込まなくても、自ずと自然で正しい結果が得られてしまう

http://www.watch.impress.co.jp/game/docs/20070326/fm2.htm

これを不適切を承知で一般論に敷衍するならば、「嘘をひとつ吐いたらそれを覆ひ隠すための嘘を無限に吐き続けなければいけない」といふことだと思ふ。要するに全体が嘘でしかなくなる。もちろんゲームとは虚構の産物だから、全てが嘘でも成立し得るし嘘だから面白いといふこともある。でも、球の動きがあまりに嘘臭いピンボールゲームは遊んでゐて楽しくは無い。ファミコンの「ファミリーピンボール」なんか酷かつたよな。ゲームボーイ版の「ポケモンピンボール」は良かつた。ちやんと球の「転がり」がリアルな挙動として計算されてゐたからこそ、ポケモンならではの「虚構」を受止めることが出来てゐたと思ふ。
「Pinball FX」でもやはり球の「転がり」が重要な意味を持つ。この場合の「転がり」とは、床面を転がる縦方向の回転ではなく、壁に沿つて転がることで発生する横方向のスピンのことだ。金属球が平滑な床面を転がるピンボールでは、球と床との関係は傾斜角を除いて殆ど無視して構はない。横方向に強いスピンを掛けてもバナナシュートの様に軌道が大きくカーブしたりはしない*1し、そもそもトップスピンやバックスピンを掛けて球速をコントロールする手段がない。
壁やフリッパー、そして各種ターゲットにヒットした時の軌道を決定する要素として横のスピンが大きく作用する。「ポケモンピンボール」が秀逸なのは球をモンスターボールとすることで、このスピンの状態を視覚的に分り易く表現してみせたことだ。八十年代のあらゆるピンボールゲームは球の回転を視覚的に表現し得なかつたし、そもそも回転の計算すらしてゐなかつた様に思はれる。
「Pinball FX」の凄いところは、強いスピンの掛つた球がどこかのホールに入つてスイッチを踏んで射出された時に、まだ減衰しきつてゐないスピンがそのまま保存されてゐたりすることだ。他にも、マルチボールの為にスタックされた球が、何秒も立つた後に見たらまだスピンし続けてゐたなんてケースもある。まあ愚直に物理演算してゐれば自然にさうなるのだから、凄いも何も当り前ぢやないかといふ話だけども。でも、凄いなあ。こんなのが高解像度で毎秒六十フレームでスムーズに動いてるんだから、もう本当に目の前に実機があるのと変らない。愚直に演算されてゐるからこそ、こちらも安心してテクニックを磨くことができる。プレイヤーとして、嘘に阿る必要がないのは有難い。
今や日本のゲームセンターで、状態のいいピンボール台で遊ぶなんてのは滅多に出来ない経験であるからして、好きな時にいつでも遊べる「Pinball FX」は至福の一本だ。

*1:全くない訣でもない