大和但馬屋日記

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アニメドリブンな話

人気の漫画作品がアニメ化されたはいいがアニメ終了とともに元の漫画までもが「過去の作品」扱ひされてフェードアウトしてしまふジレンマについては、昔どこかのゲーム関連書籍のインタビュー記事ですがやみつるが語つてゐるのを読んだ覚えがあります。「ARIA」に関していへば、アニメが終了して以降未だコミックの新刊が出てない状態なので人気に影響が出たかどうかは分りません。画集の件は参考になりますが、それでも「AQUA」の一巻で心臓を射貫かれた(cf.三年半前のワシ、と書いてから一年経つた)私としては、まあそれほど影響はないのではないかな、と楽観的にみてゐます。アニメで入つたファンの多くはそのまま終了でせうが、増えたファンの幾らかは残るだらうし、アニメ以前からのファンの大多数が離れるとも思へませんし。「あらあらうふふ」と「恥ずかしいセリフ禁止」だけで話が持つ層が一瞬増えてすぐに居なくなつたとて、特に感慨もないといふか。最近のコミックスでは「恥かしいセリフ禁止」なんて一巻に一度言ふか言はないかだし(最初から連発してた訣ですらない)。
朝霧の巫女」は、それ以前の段階で原作者がアニメのメカニズムに振回されてしまひ作品までグチャグチャにされてしまつた様で、一愛読者として残念に思ひます。
まあ、私がコミケ等のイベントに出かけても創作系漁りが大半でファンジン活動にはほとんどコミットしてないものですから、そこでの扱はれ方で何かを感じるといふセンスについて私は相当に疎いのだと思ひます。ですが、周りに誰も居なくなつてもれらしうさんの様なサークルが根強く一つの作品をフォローしてゐるのを見れば、それはバブル的な隆盛とは別のところで「愛されてゐる良い作品だなあ」と思ふに違ひありません。
私自身アニメ化を切掛けに何かの作品にハマるといふのもよくあることですから何とも言ひ難いですけど、結局は周りがどうであれ好きなものを好きといふしかないのかなあと、最後は無難な一般論に落としておきませう。