大和但馬屋日記

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世界の真中くらゐの凡庸さと大転回する世界

世界最大のこびと2(羽田奈緒子,MF文庫J) - 大和但馬屋読書日記 - bookグループ

やはり一度終つた話の続編といふのは難しいものだ。一作目がよかつただけに、余計にそれを感じる。
登場人物が多すぎて最後まで使ひきれてないといふか、それは単にアテナの扱ひが不満なだけかオレは。いやアテナ(とかザイスとか)はともかく、パウエルすら使へてないのはどうかと。あと、クライマックス付近での一弥の行動が色々と謎過ぎる。そもそも筋立てが強引なのではないか。
ライトノベルならこの程度の強引さは普通、或いは許容範囲内なのかもしれないが、それを許容させるほどにはキャラが立つてないといふか、先述のやうに扱ひきれてないので、全体的に掴みどころがない。もう少し登場人物が整理されてゐればよかつたと思ふ。いつそ、ガルバの役回りをアテナにさせるとかの方がよかつたのではないか。アテナとパウエルの絡みで引張れば一弥の行動にも強い動機が生じたはずだ。一人のキャラクターにひとつの特徴しか与へられてゐないから、結果的に使ひ棄てになつてゐるのが勿体無い。一作目の事件に関つたキャラたちの物分りが良すぎて、二作目の牽引役になり得てないのだともいへさう。
あと、熊井さんが一度も挿絵に描かれてゐないのはあんまりだと思つた。悪いキャラではないのに。

涼宮ハルヒの消失(谷川流,角川スニーカー文庫) - 大和但馬屋読書日記 - bookグループ

涼宮ハルヒの消失 (角川スニーカー文庫)

涼宮ハルヒの消失 (角川スニーカー文庫)

id:adramineさんに是非にと勧められたので、打止め予定を先延しにして読んだ。
涼宮ハルヒが以下略四巻目、つか今回の主人公は違ふな。いやもともとさうなのか。ともかく‥‥
うお! 面白い!
全く文句なし。話の進め方から途中の回し方幕の引き方余韻の残し方まで申し分ない。いやー、危なく読み逃すところだつた、あどさん有難う。ここまできたら、残りも読むしかないな。この巻を読むためだけでも一巻から三巻まで読んだ価値はあるといふもの。ならば残りも付合はうではないか。
最初の「〜憂鬱」をオレに押付けてくれた友人K氏にも感謝したい。
あ、いつこだけ。表紙のキャラ、誰よと思つた。一巻の挿絵とイメージが違ひすぎないか。さうでもないか、といふかどうでもいいか。