大和但馬屋日記

はてなダイアリーからの移行中

角を丸めず頭を丸めよ

DACさんの日記から、話題になつてゐる記事*1/*2/*3を読んで唖然。思ひ付きは構はない、確かにさういふやり方もあるだらう。しかしこれを「使へる」と判断するといふのは、何なのだらう。「画像を一切使はない」こと自体に何か価値があるのか。使へばいいぢやないか画像。
文書構造に関係のないtable要素やdiv要素を使つたレイアウトと、発想は全く同じ。結局HTMLに依存してゐるから、例へばはてなダイアリーのテーマとして採用されることもあり得ない。つまり、汎用性がなく全然使へない。「使へる」とはどこからきた判断なのか。適切に画像を使つてゐる方がよほど汎用性が高いではないか。文書が、記述が、そして自分自身が、それぞれ何を目的としてゐるかを見失つてゐるといふこと。
あんまり呆れたのでネガティブ評価に一丁噛みしますよ。
そのうち、「画像データを一切使はずに1600×1200ピクセル1677万色の写真を載せる方法」とかやりだしかねんな。つか、それは一度くらゐは見てみたい気がするが、レンダリングできるUAがあるかどうか。
‥‥と書いてみて思つたけど、例へばコメント欄でれらしうさんに教へて頂いたやうな「テーブルを使つて絵を描いた」なんてネタは「おお、よくやつたねすごーい」と思ふことはできる。あとは絵の出来不出来の問題として、要するにネタそのものが作品として成立し得る。
それに比べてこの「CSSによる画像を使はない角丸め」がどうも感心できないのは、ネタ的に実はそれほど大したことでない、つまり作品評価のレベルの話ではなく単なる小手先の(しかも誤つた)テクニックにすぎないわりに、「使へる」「重宝しさう*4」といふ声ばかりが集まつてゐて、実際のところは上述の理由で使へるものでもなんでもないところにあるのだと思つた。
CSSの知識があるが故に「使へる」と思つた人は、なぜさう思つたのか、本当にさうなのか一度自問自答してみた方がよいと思ふ。ただ目新しいだけで評価しすぎるのはよくないよ、とこれは自分自身にも言ひ聞かせておかう。

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