大和但馬屋日記

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今年のF1は面倒臭い

予選方式が変更になつたことで、関係者もてんやわんやだらうが、観てゐるこちらも何かと面倒になつた。

日曜日が忙しい

そもそもの発端は昨年の日本GP。台風のために本来土曜日に行はれる予選セッションが日曜午前に繰越しになつた。これはF1が始まつて以来初めての、記録に残る珍事である。
観客としてサーキットに足を運んだ者としては、日曜日の密度が濃くなつたといふ実感は確かにあつたが、反面一日中観客席に縛り付けられるのは少ししんどかつた。しかしFIAはあれに味を占めたのかなんなのか、日曜の午前に予選を行ふといふアイデアをいたく気に入つたやうで、今年から予選の二回目のセッションが日曜日に行はれることになつた。
スカパーの生中継で観戦してゐると、当然日曜日に予選と決勝の両方を観ることになるわけで、これだけで日曜日は半日が潰れてしまふ。しかも今年は年間十九戦。一年間の日曜日の実に三分の一がF1に潰されることになる。オレのやうにF1中心のスケジュールで生きてゐる者にとつては、いくら好きでもこれはなかなか厳しい、といふか余裕がない。
個人的な都合をいふなら、予選と決勝の放送をそれぞれDVDに焼いて保存してゐるのだが、HDDに十分な空きがない場合は予選と決勝の間の約二時間の間にDVDを焼く作業まで挟まなくてはならない。さすがにそれはどうよ。ここまでくると立派に仕事ではないか。

順位の把握が面倒

今までは、予選の一回目を予備予選、二回目を本予選といふ呼び方もあつたくらゐで、決勝のグリッドを決めるのは二回目のセッションのみだつた。今年から、これもF1史上初めてだと思ふが、一回目と二回目のタイムの合算で決勝グリッドを決めることになつた。
テレビで観てる分にはリアルタイムで計算したテロップが表示されるから良いだらうが、それでも単純に走りの速さだけを見ても順位が把握できない恨みはある。
F1グループの日記の方に載せるリザルト表をどうやつて作らうか、随分頭を悩ませてしまつた。一往、一回目と二回目の表を従来通りに作れば自動的に合算したタイムによる順位が出るやうなEXCELシートは組んでみたけれど、どうしても手間が増える。まあ、リザルト表のソースとなる情報サイトの方でも同様の順位表はすぐに出るだらうけど。
まあ、そこまで入れ込まなければ済む話といへばさうなのだが、もう長いことこれでやつてるからねえ。我ながら難儀なことである。
この方式の良い点としては、今まではタイム差が表面的には順位の比較のためだけにしか意味を持たなかつたが(もちろんチームはこのタイム差を見てセッティングや戦略を練る必要があるんだけど)、これからは同じ前を狙ふにしても、本当に後続を引き離さなくてはならなくなるから「アタックにかける本気度」は確実に増すはず。そこには期待したい。緒戦はそれどころではなかつたけどナー。
まさか、テレビも公式サイトのタイミングモニタも、合算タイムしか表示しないとは思はなかつた。必死こいてEXCELシート書いたのは何だつたのかと。予選二回目のアタックのタイムは、テレビでは一往表示されるけれども予選二回目の結果だけでソートしたリストは見せてくれないので、EXCELシートを改造してそのリストが作れる様にはした。それにしても、タイミングモニタの中間セクタータイムまでが合算タイムで表示されるのは、シーメンスの技術者を正座させて小一時間説教するに値する使へなさだ。

テレビ放送への影響

フジテレビの地上波では、土曜深夜に第一予選の放送のみ行ふ模様。第二予選はまづ放送されることはないだらう。恐らく空タンクで全力アタックをするのは第一予選の方になるから、テレビ的には良いのかもしれないが。
CSの直前スペシャルで話されてゐたことによると、本家イギリスでも今年は予選の放送はしないさうだ。それあ、日曜日にF1のためだけに二つも放送枠は取れないだらう。テレビを中心に回つてゐるF1のスケジュールのはずなのに、本末顛倒の事態が起きてゐるのだから訣が分らない。